1/76パンサー対決

Cromwell・フジミ(旧ニットー)・エアフィックス




マイナーなスケールにも関わらず、これだけ数がそろうのはさすがWW2ドイツを代表する人気戦車パンサーだ。
マッチボックスからも出ているはずだけどこれは残念ながら未入手なので今回はなし。
しかし人気車種の宿命でシリーズ初期にモデル化されるため、どれも決定版とはいかないのが残念。

CromwellのレジンキットはA型をモデライズ。
実は K-Museum様の1000ヒット記念として館長のcommand-kさんからいただいたものです。
太っ腹な館長さんに感謝。

以前1/43のレジン/ホワイトメタルのミニカーに凝っていたことがあってレジンという素材自体に 抵抗はないのですがAFV出戻り以後はプラモ好きを自認しているのでレジンの戦車は初めてです。
ガレキも含めれば1/76もかなり選択の幅が広がるんですけどね。

ツィメリットコーティングがモールドされてるのはうれしい配慮。
OVM類は一体成型ですがインジェクションキットでは不可能なアンダーカットも抜けるため、 立体感は十分です。
円筒形のアンテナケースも一体できれいに抜けているのが感動的。

しかしバリ、気泡が結構多く、成型自体はあまり上質とは言えない出来。
きれいに仕上げるのはそれなりに大変そうです。
プロポーション的には車体横幅が2mmほど広く、砲塔も前後が短く全体的にずんぐりした感じ。
雰囲気は悪くないのですがパンサーらしいスマートさがややスポイルされているのが残念。
これさえなければ決定版といえるのですが・・・
まあ切った張ったができないので素直に組むしかないですね。

やっかいそうなのが底面で、全体が湯口になっており2mmほど余分な層がついている。
これを除去するにはどうしたものかと思案中です。
目下一番の不安がこれ。
履帯と転輪が一体になった足回りパーツがはげしくゆがんでます。
ちゃんと矯正できるのかなあ・・
機関室上面
左:エアフィックス
エアもA型ですが円形ルーバーが渦巻きパターンの初期型を再現しています。
シリーズ1の中でも品番が一番若く、製品化第1号ということなのでしょうか。
初期エアの特徴でボルト等は大味に表現されていますがモールドにメリハリがあり、 車体背面などはフジミよりも優れています。

右:フジミ
最終のG型をモデライズ。
しかし残念なことにこのルーバー形状はA型の仕様となっています。
車体前部
前面装甲板の傾斜角は55度だそうですがエアは明らかに倒れすぎてますね。
いろんなところの微妙な差が累積すると写真のような形の差に・・・(苦笑)
目立つところだけになんとかせにゃ。
車体側面
上:Cromwell
下:エアフィックス
側面下端のラインが後ろ下がりの直線になってますがこれはG型の特徴。
Cromwellの形状が正解です。
砲塔
左:エアフィックス
中:Cromwell
右:フジミ
同じ車種でこれだけ形がちがうってのも(笑)
昔は資料がなくて数枚の写真から推定で設計したんでしょうねぇ。
砲塔側面
エアフィックス
背面板が極端に立ちすぎている。
そのため屈曲部の稜線(ピンク線)の向きが本来とは逆転しているのが致命的。
フジミ
高さがありすぎ、前面が立ちすぎ、背面が倒れすぎ。
履帯
上:エアフィックス
下:フジミ
どちらもトホホな出来。
いつものように泥をつめるしかないようです。

せっかく3つあるのでD,A,G型をそれぞれ作りたいなと思っています。
機関室ルーバーの形状がポイントですがエアは幸いD型と同じ渦巻き型なので 比較的簡単にD型にできるかなと。
その場合キューポラをどうするかが問題ですけど。

フジミは同じ旧ニットーのヤクトパンサーがG型のルーバーを正確に再現しているので そっくり移植しようかと思ってます。
逆のことをすればヤクトパンサーの前期型ができるのでムダはでませんし。

砲塔はしょうがないので大幅に改修するしかないかな。
それぞれの違いを楽しむってもイイのですが資料もあるし、1つは決定版を作りたいし。
また苦労の日々になりそうです。

(2004,8)