製作記を書くほどネタがない素組み完成品を題材に私が好き勝手にキットを批評する という当コーナー、第1回目は 米国MPCのタンクトランスポーターです。

って何それ?という方もおられるかと思いますが、 もとはエアフィックスのキットで一時期MPCブランドで出てたことがあるんですね。
最近の1:72表記のボックスでは見たことありませんが出てるのでしょうか?

何種類かあるエアフィックスのボックスの中で私はこのMPC版が1番好きです。
絵はいいしデザインは洒落てるし薄っぺらだし雰囲気最高。スケール表記はちゃんと1/76。
「FOR AGES 10 TO ADULT」と書いてありますがこれを組める10歳はタダモノではない?





20年程前に買って組みかけでほっぽらかしてあったのを出戻りを期にこのたび完成。
我ながらよく取っておいたよね、こんなモン。

組んでいると20年前の記憶がまざまざと蘇ってきますな。
設計年が古いらしく金型はギタギタ、どこまでがゲートでどこからがパーツやらよくわからない。
小さいパーツはバリの地層から遺跡を発掘するって感じでしかも数がやたらに多いときてる。
パーツ1個仕上げるのに30分くらいかかってタミヤ製品を素組みできる人が恨めしくなったり。

が、パーツさえ切り出してしまえば組み立て自体はそんなに難しくありません。
ラダーフレームの歪みに気をつけるってとこくらいですか。
一部ダボがゆるかったりしますが入らないとか付かないとかいうことはないですからね。
古いとはいってもそこはさすがエアフィックス、基本はしっかりしてるんです。

ポイントはとにかく1個1個のパーツを丁寧に仕上げて入念にすり合わせるってことに尽きますね。
忍耐が最高の技術といいますか、 素組みでもすごい達成感が味わえること請け合いです。






資料が全くないのでプロポーションは云々できませんがとりあえず雰囲気はいいです。
フロントウインドウにはOHP用のフィルムを張りました。薄いわりにコシがあってミニスケにはお勧めの材料です。
接着はクリアボンドを溶剤で伸ばしたものを使用。
キャビン後ろの窓にガラスを嵌めようか悩んだのですが大面積のガラスは安全性に問題ありそうだし
外側にカーテンがついているので多分ガラスはなかったであろうと判断し、やめました。
他は欠損していたフックを金属線で作ったり、彫りの浅い箇所を彫り込んだりした程度。

古い英軍車両は(根拠はないのですが)明るい緑の印象があり、黄緑にオレンジ色を混ぜてカーキっぽくした色で塗装。
空想モデリングですな。
対空識別マークは他のキットから流用。
いずれジオラマにする予定なので仕上げはまだです。上にのせる戦車がいつできることやら。

日本のメーカーだと売れ筋の戦車中心の商品展開になってしまいがちですが
英国メーカーは他ではまず製品化しないマイナーなソフトスキンが充実してて ミニスケの世界を広げる上で貴重な存在となってます。
見つけたら即ゲットですぞ〜。
(忍耐のある方限定)

(2003,10)