縮尺問題 Part I




たまたスケール絡みの話題です。
まあなんだかんだと気になるわけですね。
何でこんなに微妙な差で2系統存在するのか?と。
1/72は飛行機との統一ってことで分かりやすいのですが 1/76とはどっから来たものなのか?

1/76 AFVを初めてシリーズ化したのはエアフィックスだと思いますが 昔のエアのボックスには「HO/OO MODEL KIT」と書いてある。
これが鉄道模型のスケールだってことは知ってたけどそれ以上のことは 知らなかったのです。
で、この機会に調べてみようと鉄模関係のサイトをあたってみたらHOは1/87、OOは1/76とあるではありませんか。
なぜ2つのスケールが書いてあるのか、 単に「OO」って書けばいいじゃないの?(「OO」単独表記の製品もありますが少数)
さらに調べてるうちにだんだん見えてきました。
以下、私の推測を交えた考察を述べてみたいと思います。
(ちょっと調べただけなので間違いがあっても笑って許してくださいね>特に鉄道模型な方々)

道模型のスケールは規格化されておりその中で最も人気があるのがHO(1/87)スケール。
これは1フィートを3.5mmに換算したもので鉄道の線路幅(ゲージ)の国際規格、4ft8・1/2inchを 16.5mmと定めてます。
なんで3.5mmって半端な寸法かっていうとその前に1ft→7mmに換算したOスケール(1/43.5)なる規格が あってこれの単純に半分ってことです。(HO=Half of Oの意)
じゃあなんで7mmかって・・・キリがないのでつっこまないでください。(汗)

鉄道発祥の地イギリスの車両は大陸のものに比べて車体が一回り小さいそうで 同一縮尺の模型にすると貧相に見えるのが英国人の気に障ったのか、それとも部品の共通化 のためか理由はよく分かりませんが、足周りはHOサイズのまま車体だけ「ちょっと大きめで キリのいい」1ft→4mmの換算式を適用した、スケールモデルとしてはちぐはぐな 独自の規格をつくり「O」よりも小さく「HO」より大きいという意味で「OO」と呼称した。
(昔々鉄模のゲージを規格化したときに小さいのから順に1番、2番、・・とし、 後に1番より小さい規格を作るときにやむなく0番とした。つまりOは数字のゼロを指す)
鉄模は走らせて楽しむのが主ですのでスケールの厳格さはさして求められなかったんで しょうね。
この「1ft→4mm」が縮尺にして1/76.2でイギリスでは一般的な規格で今でも主流とのこと。

しかしながらOOはイギリスのローカル規格であって外国では馴染みがない。
HOの愛好家から敬遠されるおそれがある。
そこでHOと同じレールで遊べますよとアピールするために「HO/OO」とダブルで表記するのが 慣わしになった・・・とまあこんなところではないでしょうか?

道模型のスケールってのは実際のゲージが国、地域によりいろいろバリエーションがあるっていう 現実と、レールは共通にしたいんだけどスケールモデルとしてもなるべく正確でありたい という愛好家の矛盾した要求と、なるべく簡単な換算にしたいというメーカーの都合が 複雑に絡み合って大変なことになってるらしいのですが それについては私は語る資格も知識もないし、本稿の主旨でもないので 興味のある方は鉄模のサイトを見てくだされ。

屈は(怪しげながら)分かったとして当時1/72の飛行機も製品化していたエアフィックス社 がなぜAFVに鉄道模型のスケールを採用したのかが疑問。
シリーズには消防車とか運搬車とか飛行機絡みのアイテムもあるのにね。

ひとつ考えられるのが中間的なスケールってことでHOのストラクチャーと 1/72飛行機とどちらと組み合わせてもそんなに違和感がないという考え。
しかし建物や樹木なんてのは大きいのも小さいのもあるわけで、スケールなんて あってないようなモンだから1/72に統一すべきだったのでは・・・
この点ではハセガワの判断の方に合理性があったといえましょう。

じゃあ1/72ってのは何なのかなぁって気になりだして・・
長くなりそうなのでPart IIへ続く。

(2003,11)