フジミの謎
ワールドアーマーとスペシャルワールドアーマー




なり前の話になりますがミニスケ愛好者のオフ会なるものに 初めて参加させていただきました。(同席の皆さん、その節はお世話になりました。)
このサイトを立ち上げる直前で当時ミニスケ界?では全く無名の私が何ゆえに そのような会にのこのこ出ていったかというと、かなり大規模なオークションが催される ことを某掲示板にて察知したからでありまして、あわよくばと下心を抱いてのことでした。

そのオークション、予想以上の大盛況で・・・
私の戦果はこの4個。


KV-I以外1度は組んだことがあるものですがいずれも初期フジミの名品ばかり。
欲をいえばエアフィックス1〜2個欲しかったんだけどさすがにライバルが多くて・・
最近、物欲減退気味の私では太刀打ちできませんでした(笑)。
それ持ってるよ〜ってのも多くてこんなことなら出戻ったとき買うのをセーブしときゃあよかった。(←貧乏性)

が育ったのは模型店が1件だけの小さな田舎町で輸入モノなんて入荷しませんでしたからミニスケといえば フジミ、たまに日東が少し入る程度で、ゆえにフジミワールドアーマーシリーズには特別の思い入れがあります。

初期フジミのキットでいつも感心するのは足周りの再現が今の目でみても十分通用するってとこで プロポーションが正確なこともあって少し手を入れてやれば最新キットにも劣らない仕上がりになる。
それに車種選定のマニアックさ。
キングタイガーは分かるとしてNo.2、3がいきなり「KV-I」「KV-II」ですもん(笑)。
プラガ、エレファント、バレンタイン、シャーマン105mm榴弾砲・・・
今だにタミヤが出してないアイテムが沢山あって。
ドイツ陸軍の中核を構成した2〜5号がついに製品化されずという・・・
まあこの点は後に旧日東製品がうまいこと補完してくれることになりますけどね。

あと特筆すべきは日本戦車に対する拘りで九七シリーズのモデル化は当時の模型界に相当な インパクトを与えたのではないでしょうか。
しかも出来がすばらしかった。
I号自走砲の次回作として九五式軽戦車がアナウンスされていたのに、AFV冬の時代の到来とともに 立ち消えになってしまったのはなんとも残念です。

年、歴代自衛隊戦車を皮切りにスペシャルワールドアーマーという新シリーズを立ち上げ、 倒産した日東の製品を取り込み、タイガーI型、JS-2と傑作といわれるキットを加え、現在にいたっているのは ご存知の通り。
私、このシリーズがスタートしたときAFVからまったく遠ざかっててその存在自体知らなかったんですよ。
模型店にいったら妙に箱が大きくなってしかも800円なんて法外な値段がついてるし(私がよく買ってたのは200円の 時代でしたから)値上げのために箱大きくしたのかと思ってたら オリジナルのWAシリーズも健在だったので少し安心しましたが。
その後模型店に足しげく通うようになって全貌がだんだん見えてきたのですが、 この2シリーズの区分けの仕方がどうにも不可解なんですよ。

こんなふうに分類してみました。(※1)

分類@昔も今もWANo.1キングタイガー他
分類A昔日東、今WAIII突G、IV号J他
分類BSWAオリジナル自衛隊戦車他
分類C昔日東、今SWA
(フジミ設計の連結履帯)
キングタイガー(H/P)、ヤクトタイガー
III号戦車シリーズ
分類D昔WA、今SWA
(新素材ベルト履帯)
マチルダ、シャーマン105mm
分類E昔WA、同じ内容で今SWAI号自走砲
分類F昔日東、同じ内容で今SWAキューベル/シュビムワーゲン他

@〜Bは分かりますよ。
CDも履帯が改良されているってことでまあ我慢できる。
しかしE、Fは納得できない。謎です。
@とE、AとFは昔同じシリーズで価格も同じで売られていたはずですがここへきて300円という ばかにならない価格差をつけているのはどういうわけか?
AのIII突Gがキューベルワーゲン付きで500円なのにFのキューベルが(オマケ付きとはいえ)800円つーのは バランス悪すぎない?(※2)

あ社内事情もあるでしょうし、価格改定というのはむずかしいでしょうが 最後にフジミへの1ファンからの要望を書かせていただきます(脈絡なし)。

要望1 箱絵をもとに戻してほしい
旧WAのボックスアートは絵といい、文字のレイアウトといい、古今東西のボックスアートの中でも傑作の部類 に入ると思うのだけれど今の白箱はひどすぎる。
印刷も製品から版を起こしたのか品質が悪いし。
社名ロゴがダサくなった(失礼)のはしょうがないとして、絵柄は是非とももとに戻してほしいものです。

要望2 旧日東製品の履帯を何とかしてほしい
旧日東の履帯は接着、塗装ができる点はいいんだけど、仕上がりや耐久性の点でかなりきびしいんですよ、正直。
タイガーII、III号シリーズでは新金型の連結履帯ですでに実現されていますがそこまでお金かけなくても やりようありますよね。
具体的に言うと@KV-I、IIにBJS-2の履帯、AタイガーI初期型にB同後期型の履帯、FI号、II号戦車に@I号戦車 の履帯。
細かいこと言うと滑り止めのパターンが違うとか起動輪と合わないとかありますけど、今さらそんな野暮言う人はいないで しょう。
ミニスケファンはみんなオトナだし(笑)。
あと、新規開発してほしいものとしてはAIV号J型の履帯。
あれは箸にも棒にも掛かりません。

要望3 昔のジオラマセットを復活させてほしい
ああいうミニスケならではの楽しい製品が必要だと思うんだけどなあ。
作る作らないは別としてね。

(2004,2)

※1 不正確かもしれませんので購入の際にはご自分で確認ください。
※2 価格は2004年2月現在の定価。