
*チェスの周辺のお話*
〜テキストの部屋〜
世の中にあるチェスが絡んだりする話・出来事などを集めています。
「こんなの知ってる」と言うのがあれば投稿お願いします。
上のほうが新しいです。
思い出したり出来事があったりした順です。
順番に意味はないので念の為。
過去分
「世界青春放浪記」(03/07/23)
(ピーター・フランクル著 集英社文庫)
(情報提供者:林 宏紀さん)
数学者の大道芸人として日本でも活躍している著者の自伝です。
著者の父はハンガリーで医院を営むユダヤ人でした。彼はまた、チェスが趣味でGMの同時対局にも勝つ程の腕でした。
1944年、ドイツ軍がハンガリーに侵入した時、ユダヤ人は強制収容所へ送られました。そこで彼は銃殺刑の列に並ばされていた時少し離れたところでドイツ人将校がチェスをしているのが目に入ります。
そこで傍に行き次の最善手を教えたのがきっかけでドイツ人将校と対局するようになり、その縁で収容所から解放してもらえました。
「芸は身を助ける」ならぬ「チェスは身を助ける」ですね。
「てきぱきワーキン▽ラブ」1巻(FX,chapter6)(▽はハートマーク)(03/06/01)
(竹本泉 ビームコミックス 1996/09/22)
23世紀が舞台の短編集。
山の上の火星人と郵便?チェスをしている人のお手伝いをする話があります。
作者は「パイナップルみたい▽」(▽はハートマーク)の作者で、やっぱり英米式記号を使っていて、何でだろう?と疑問に思っていたのですが、今回はもしかするとオチが先にわかってしまうのを避けてのことかも、と指摘されて、なるほどと思ったのですが。でも「パイナップル」のほうは最初からチェスだって言ってるのに英米式だったし…今は文献も国際式が多いでしょうに。よくわからん。
それにしても23世紀でも郵便チェスってやっているのかな〜?趣があって好きだけど。
「見えないグリーン」 (03/06/01)
(ジョン・スラディック ハヤカワ文庫 30ページ)
(情報提供者:松田一彦さん)
鮎川哲也絶賛の「見えないグリーン」から
私立探偵サッカレイ・フィンの依頼者ドロシア・フェアロウとその甥マーティンとの会話です。
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「なんだってあんなにたくさん切手をとっておくんです。ドロシア伯母さん?15ポンド分といったらずいぶん多いような気がしますがね、その−」
「書く相手もいないお婆さんにしては、かい?」
ドロシアはつっけんどんに言った。
「そんなつもりはなかったんですよ」
「ごめんよ、いらいらしてるもんで。でも実際のとこ、わたしはかなりの量の文通があるの。一つには、郵便チェスをやってることもあって。ちょうど今は、17番やってるとこ。世界中の人たちを相手にね」
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もっとも、この後の話の展開にチェスはでてきませんので、ここの記述は意味合いがよくわからないところではあります。
「Xの悲劇」 (03/03/08)
(エラリー・クイーン ハヤカワ文庫94ページ)
(情報提供者:松田一彦さん)
ミステリの歴代ベストを選べば必ず上位にランキングされるこの名作にもチェスの話
が出て来ます。
被害者の共同経営者ドゥイットの人となりを、ニューヨーク市警のサム警視がその隣
人エイハーンに訊いているところ。
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「・・・家族の者を除けば、わたしほど彼をよく知っている者はいませんから、この
言葉は
信じていただいて大丈夫です。週に3,4回はチェスをやっていますんでね」
「チェスを?ほう!」
サム警視は興味をおぼえたようだった。
「けっこうなことですな。で、あんあたがたの腕前は?」
エイハーンはくすくす笑って、
「悲しいことをおっしゃる!新聞をお読みにならんのですか、警視さん。あなたがい
ま話しておられる相手は、この地区のチェス選手権者なんですよ。つい三週間前、わたしは大西洋岸地域のオープン・トーナメントで優勝したばかりです」
「ほんとですか!」
サム警視は叫んだ。
「選手権者とお会いできたとは光栄のいたりです。わたしはかつて、ジャック・デンプシーと握手をしたことがあります。ところで、ドゥイット氏の腕前は?」
エイハーンは身を乗り出し、熱のこもった口調で喋りだした。
「アマチュアにしては立派なものです。ここのところずっと、わたしは繰り返し勧めているんです。もうちょっと熱心に練習して、トーナメントに参加してみたらとね。しかし、あのとおり内気で、引っ込み思案なもので−さよう、神経質すぎるんですな。それにしても、頭の回転が速く、ほとんど直感的に駒を動かし、ためらうことがありません。わたしには好敵手なんです」
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大西洋岸地域のオープン・トーナメントで優勝といえば、少なくともIMクラスを想像しますが、当時(1932年)のアメリカのレベルはどの程度だったのでしょうか。
エラリー・クイーンには「盤面の敵(正しくは盤面の向こうの敵?)」というチェスをモチーフの一部にした作品も著していますが、実際にふたりのどちらかが指していたかどうかはわかりません。
途中出てくるジャック・デンプシーはボクシングのチャンピオンで、唐突な印象を受けますが、いくらサム警視が優秀な捜査官でもチェスまではおさえていなかったということでしょうね。
「SK−Uホワイトニングソース」(化粧品、P&G)(03/03/08)
CFの中で桃井かおりが
「しみに白黒つけるときが来た」
と言いながら商品のボトルをチェス盤(他の駒もある)にたたきつけています。
あと、「逆転の一滴」とか言っています。
「ブレーメンU」4巻(03/03/01)
(川原泉 白泉社ジェッツコミックス 2002/12/24)
主人公たちが「アリス・ファンタジオーソ」というテーマパークの中の、巨大なチェス盤で指す場面があります(p129〜)。
ラーセン布局ということなんですが、これをゲームの基本形と言ってるけど違うと思うぞ。あと駒の位置が違っちゃってます(下図)。
「ここで白がクインを取ってもあと3手で黒はチェックメイトする」ってこれじゃ詰まないし3手って将棋式の言い方だし。
好きな作家だけにちょっと残念でした。
投了図(マンガの中の)
参考 larsen-spassky,1970.3.29,Belgrade,Belgrade URS-World
1. b3 e5 2. Bb2 Nc6 3. c4 Nf6 4. Nf3?! e4 5. Nd4 Bc5 6. Nxc6 dxc6! 7. e3 Bf5 8. Qc2 Qe7 9. Be2 O-O-O 10. f4? Ng4! 11. g3 h5! 12. h3 h4!! 13. hxg4 hxg3 14. Rg1 Rh1!! 15. Rxh1 g2 16. Rf1 Qh4+ 17. Kd1 gxf1=Q+ 0-1
「フランドルの呪絵(のろいえ)」(03/02/26)
(集英社文庫2001年5月 A・P・レベルテ 佐宗鈴夫訳)(情報提供者:橋爪修司さん)
表紙カバーの一部から
「絵画の女性修復家フリアは、15世紀の作品の修復を依頼された。X線で撮影すると、ラテン語の文字が浮かび上がる。
「誰が騎士を殺害したのか?」チェスに興じる公爵と騎士、それを見守る公爵夫人を描いたこの絵、…」
たいへん面白いミステリーでした。チェス図面も10枚ほど出
てきて、添え物ではなくチェスがメインディッシュです。
「自動チェス人形(原題Moxon's Master)」(03/02/26)
(アンブローズ・ビアス著 奥田俊介訳 「ビアス傑作特選集・上 つかのまの悪夢」より 1989.2.28 東京美術 ISBN4-8087-0523-0)
主人(というか、作った人)に負けた機械のチェス人形が、そのために狂って主人を殺してしまう、という短編。
実はこの話、高校のときの英語の教科書に載っていて、これもきっかけになってチェスを始めたのですが、そんな話でよくやる気になるね、と誰かに言われました。確かに(^^;。
でも、おかしいなあ、死んでなかったような気がするんだけど…訳し間違えてたか?(これでTomomiの英語力がわかりますね(;_;))
「COLORS」(03/02/08)
(歌:宇多田ヒカル/詞:Utada Hikaru/曲:Utada Hikaru)
カラーも色あせる蛍光灯の下
白黒のチェスボードの上で君に出会った
と歌っていました。
ある人にこの歌詞のことを話したら「変わった人たちだねえ」
うーん…。言われてみればそうだけど、でも、あの、その(^^;;
「復讐のディフェンス」(03/02/08)
(パオロ・マウレンシグ 白水社)(情報提供者:Mitsuko Yoshiokaさん)
ナチスが絡む復讐たん。
「リューネブルク・ディフェンス」にかくされた謎…。
全編チェスのことばかりで、覚え始めた私には楽しい小説でした。
訳者あとがきでも何篇か他のチェス小説にふれており、
こちらで紹介されていた本とともに読んでみたいと思っています。
「泥棒の不運な夜(A bad night for burglars)」 (03/02/08)
(ハヤカワ文庫「ローレンス・ブロック短篇集1 おかしなことを聞くね」より)(情報提供者:松田一彦さん)
お屋敷に忍び込んだこそ泥が、主(あるじ)にみつかって拳銃を突きつけられ進退きわまります。
「盗みをしていないときは何をしているんだ?」
「別に。女の子とデートしたり、魚を絨毯にぶちまけないときには、魚に餌をやったり、バンパーをへこまさないときには、車を乗り回したり、だね。チェスをやったり、ビールを飲んだり、サンドウィッチを作ったり−」
「うまいのか?」
「サンドウィッチが?」
「チェスのことだ」
「へたじゃない」
「私は真面目に訊いているんだが」
「ああ、そのようだね。ぼくの腕前はどの程度のものか、ほんとにそれが知りたいのなら言うけど、はばかりながらぼくは並みのチェス指しではない。序盤戦の戦法も、中盤の駒組みもちゃんと心得てる。トーナメントに出るほどの粘り強さはないけど、そこいらのチェス・クラブじゃ負けるより勝つ方が多いね」
「君はチェス・クラブで指してるのか?」
「そう、一週間に七晩は盗みはできないからね。そんなことをしていたら、神経が参ってしまうよ」
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このあと主の注文でゲームを開始、ふたりは1勝1敗の好勝負を展開します。
3局目を始めようとした瞬間にこそ泥の運命が決します。警察にも突き出さず、かといってその場で射殺しなかった主の意図とは?というお話。
訳もぴったりきています。
「RALLY」(03/02/08)
(Cymbalsアルバム「That's Entertainment」より)(情報提供者:久保勉さん)
Cymbalsというバンドのメジャー最初のアルバム「That's Entertainment」の7曲目「RALLY」という曲の詩がチェスを題材にしています。恋人同士?の駆け引きなんでしょうか。
著作権とかあるので、一部の抜粋・・・
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理論武装には笑顔は不可欠ね
コンマ打つときにコツが要るのよ
”Do you know? Don't you knou?”
質問攻めの「 ?」 (かぎかっこ)
”Do you know? Don't you knou?”
もうすぐチェックメイト
戦略的無条件降伏
祝賀パレードの大逆転劇
(以下略)
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個人的にはサビの
君が口づさむお決まりのメロディー
知らないふり決めつけて今日も続くラリー
二人の声響く
が好きです。
可愛くって意地悪なバンドというのがCymbalsのコンセプト。
オススメのバンドのオススメのアルバムでした。
「警視総監アサミ」 (02/01/29)
(近藤雅之作 有賀照人画 ビジネスジャンプ(集英社)3号・4号(12/28、1/11発売号))
コンピューターフェスティバルにチェスがおそろしく強いマシンが出展されて....さてその裏に隠されていたのは、というお話。
「何年も前に留学してたとき以来全然やってない」という主人公が、指してみるとやっぱり強いって言う設定も、この手の話らしいと言えばらしいのかな。まあご愛敬。
担当編集者の横山さんが、わざわざ朝霞チェスクラブにチェスとは何ぞやというところから取材しにきて仕上げたもの。読み逃した人は単行本になるまで待ちましょう。
(2003/02/08追記)単行本出てます。
警視総監アサミ6巻 ISBN 4-08-876279-7
ただ、この話はともかく、収録されているほかの話はかなり大人向けだと思いますので取り扱いには注意したほうがよいかも…。
「ハリー・ポッターと賢者の石」 (01/06/13)
(J・Kローリング著 松岡佑子訳 静山社 ISBN4-915512-37-1 1999/12/08)
(情報提供者:岩見暁美さん)
魔法使いの冒険の話。
主人公達が持っているチェスセットは、駒が生きていて、持ち主を信用していると命令通りに駒が動くけれど、信用されていないと勝手なことを言って持ち主を混乱させる。
それから、あるものを探している途中のトラップで、大きなチェス盤のある部屋が登場します。
もちろん駒は生きていて、主人公達はそこにない駒になってチェスをします。テイクのときは殴られます。
もちろん主人公たちが取られるわけにはいかないのですが、ギャンビットにより一人犠牲になって勝って次の部屋に進むことができました。
(02/01/29追記)
映画を観に行った小藤睦美さんより
チェスのシーンは2つありました。一つは普通の駒バージョンの魔法使いのチェス。もう一つは巨大化した駒と戦う魔法使いのチェスです。
結構しっかりしていてサクリファイスのシーンもあり、とても迫力がありました。
「チェス殺人事件」 (01/01/12)
(竹本健治著)
(情報提供者:松田一彦さん)
犯人はおろか殺人すらあったのかどうか。幻想小説に近い短篇です。
探偵役は少年囲碁棋士の牧場智久で、この作者の手持ちのキャラクター。拳銃で頭を打ち抜かれたチェスプレイヤーが密室状態で発見され、脇には1.b4と指した盤面が残されている....というシチュエーションですが、その挿絵では初期配置プラスb4,g4にポーン(つまり盤面に白ポーンが10個)というまぬけなものになってしまっています。
この作家はこの他にも「囲碁殺人事件」「将棋殺人事件」「トランプ殺人事件」を書いていて、4作まとめた「ゲーム殺人事件」という本が出ていますが、メタ・フィクションの好きな作家なので、普通の「推理小説」は期待しない方がいいかもしれません。
「ブラインド・フォールド」 (00/01/12)
(尾崎諒馬著 角川書店)
(情報提供者:松田一彦さん)
タイトルのブラインド・フォールドとは盤面を見ないで指すこと。
世界チャンピオンパスカロフを4ー0で破った、人類を含めて世界最強のチェスコンピュータシステム「Deep Sky」が一般人にも対局できるようにweb上で解放されているという設定。
チェスはルールくらいしか知らないという日本人「orish」が、このレイティング3000のシステムを倒したという「思考機械」チックな立ち上がりから、Deep Skyを開発したDBMのメンツをかけた公開対局をすることに....
マンガなら耐え得るプロットですが、小説にしたのはややキツイかも。
将棋界の真蟲七冠はモデルもこんなこと言いそうだなって感じです。浅瀬五段、来丸五段、歳暮永世十段(!)は誰の名前をもじっているか想像つくのですが、外木八段は誰のことなのかな?
パスカロフが非常に謙虚な人物として描写されているとか、「1. e4 c5」を「フレンチ防御」と書くあたり、作者・編集者ともにチェスには詳しくないみたいです。
「幻惑の死と使途」「夏のレプリカ」 (00/01/12)
(1997/10/05 ISBN4-06-181987-9、1998/01/07 ISBN4-06-182000-1)
(著:森博嗣 講談社ノベルス)
(情報提供者:穂村光哉さん)
共に講談社ノベルス、講談社文庫の両方からでています。
ミステリィマニアのお嬢様大学生西之園萌絵と、友人の簑沢杜萌が喫茶店でブラインドチェスをするのが「幻惑の死と使途」で物語後半(「幻惑」は奇数章、「夏レプ」は偶数章だけを集めており二つで一つの物語になっています)に今度は石造りの盤をつかって二人が対局するシーンがあります。
「グランドマスター」上下巻 (00/01/12)
(ウォーレン・マーフィー&モリー・コクラン著 沢川進訳 ISBN4-15-040442-9、4-15-040443-7)
(情報提供者:神戸川実さん)
「訳者あとがき」より
この作品は、神秘主義とエスピオナージュをドッキングさせ、作者の趣味であるチェスを香辛料に使ったものである。
ヨーガ学派の開祖、パタンジャリの再来であり、チェスの天才であるアメリカ人、ジャスティン・ギリアドが主人公である。その生涯の敵、やはりチェスの天才であるロシア人、アレクサンドル・ジャルコフは、邪教の女神の意を帯してジャスティン・ギリアドの生命を狙いつづける。それに、CIAとKGBの駆け引きがからんでくる。二人の争いは、少年時代のチェス試合にはじまり、四十歳を越すまで続く。この二人のほかにさまざまな人物が登場し、フィンランド、ポーランド、ソ連、パリ、インド、キューバ、と舞台を転々と変えながらストーリーが展開していく。
そういう話です。途中でわけわかんなくなりました。(^^;;
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最終更新日: 2003年07月23日