「女王陛下の007」 (69英)

 こ〜れは「サンダーボール作戦」や「二度死ぬ」で爆発的にスケールが大きくなったところを原点の“肉弾戦”アクションに戻し、ボンドが身体を張ってブロフェルド一味と戦う快編でした。

 とにかく雄大な雪山でのスキーチェイスですよ! 滑りながら振り返って銃撃戦したり、手りゅう弾とか、巨大な雪崩とか、これでもかとしつこく追ってくるテリー・サバラスのブロフェルド! 逃げるはこの一作のみのボンドだったジョージ・レーゼンビー。

 アクションがジョン・バリーのリズムに乗ってスリリングにテンポよく展開される心地良さ! このスピード感はどうだ!
 
   007シリーズのベストテンで音楽はコレがベスト1でしたね。血沸き肉躍るオープニングもそうだけどルイ・アームストロングの“愛のテーマ”は本当に美しかった。

 後に原作小説を読みましたけど、本作は驚くほど忠実に映画化されてたんですね、唯一ボンドが結婚してラストに妻を失うという……こ〜のアンハッピーな幕切れも鮮烈でした。



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