「0.07/宝クジが当たった男!」

創価大学演劇部 創価祭公演(2004年11月6日創価大学構内・S101劇場)

八王子ちょっと遠かったけど、自作の戯曲なんで気になってやっぱし観に行って来ちゃいました。学生さ んと言うことで、さぞや酷い(失礼)モノを見せられてガッカリして帰って来るのも嫌だなぁ・・と正直思ってい たのだけれど、どうして中々良く作っていました。時々危なっかしいとこもあったけど、役者のみなさん頑張って いて、オレの本を一生懸命やってくれて嬉しかった。よくまぁ台本のテイストを汲み取って、それなりに的確に演 出されていました。登場人物のキャラクターはそれぞれ適材適所と言う感じで全体に違和感は無いけれど、近江芯 の役が女性になっていたのと武崎啓一だけは作者としては違う気がした。本当の近江芯はホモっ気のある男と言う 設定で、捕まえた高木に絡んで笑わせる美味しいホモネタがたくさんあるのだけれど、それ等がバッサリ切られて いて可哀そうだった。やはり仏教法人が母体の学校なのでホモは御法度だったのかな? この本は全体にオゲレツ な下ネタが満載で、初演時には一部に反感を買った本でもあったのだけれど、コレを学生がやりたいと言って来た 時は、やっぱり学生とかってこう言う下ネタとかが好きなのかな、と思っていたのだけれど、ホモネタ以外にも結 構露骨な表現が切られたり別の言葉に言い換えられたりしていました。大学側の検閲にでも引っかかったのかな?  例えば一番笑ったのが 「フェラチオ」 を 「性的リップサービス」 と言っていたところ、役の女の子が言 い難そうだった(笑)って言うか不自然だよなぁ。近江芯に関しては性別が変わってホモネタが切られた以外は役 割やキャラ付けは変わっていない。作者として一番違和感を感じたのは武崎啓一です。オリジナルの舞台を観ずに 戯曲だけ読むとこう言う風に取られるのか・・と思ったけど、普通にチンピラ風になっていた。初演時に作者が自 分で演じるつもりで書いた役なので、作者だけが分かっていたニュアンスだったのかな。武崎啓一と言うキャラは パクリ屋で悪いことばかりして喰ってるヤクザみたいな男ではあるけれど、俗世間に住む他の登場人物たちの心を 弄び、その浅ましさや惨めさをあざ笑う悪魔的なポジションで、チンピラと言うより自由に生きるアウトロー的な カッコ良さがあるのだ。オレはこの人物を演じた時が役者やってて一番気持ち良かった(笑)創価大版の武崎役の 役者さんは良くやっていたけれど、オレ的にはイマイチ武崎の美味しさが分かってねぇなぁ・・・とも思ってしま った。次の東大版に期待ですね。



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