「百円の恋」

 余りにも評判なので観に行って来ました。金がなくても創意と工夫と、役者の熱演があればこんな面白い映画が作れるのですねぇ。

 ボクシング物としては言わずもがなの「明日のジョー」〜「ロッキー」だしその女子版だって「ガールファイト」〜「ミリオンダラーベイビー」と後だしジャンケンのそのまた後だけど、主人公のキャラに引き篭もりのデブデブ女を持って来たことですっかり新鮮な面白さが生み出されました。

 何かの公募で「松田優作賞」というのを取ったという脚本が上手いことよ。冒頭の家庭での引き篭もりっぷりから家を出て〜男が出来て〜捨てられ〜ボクシングに興味持って〜と淡々とヒロイン一子(いちこ)の行動を追って行くだけなのが良い。

 人から「何でボクシングやろうと思ったの?」と問われても上手く答えられない一子ちゃん。でも観てるこちらにはひしひしと解る。何故やるのか……こ〜れが映画の気持ち良さだ。理屈じゃない物が、言葉で説明出来ない物が伝わる快感。

 いつも一言二言ボソボソ喋るだけの一子のセリフは全編合わせても1ページくらいにしかならいんじゃないかな。最後の試合シーンはロッキーやジョーにも負けない熱い気持ちが爆発しました。



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