「ダイ・ハード4.0」
楽しい楽しい我等がジョン・マクレーン刑事10数年振りの新作!
そりゃ何だかんだ言っても楽しいですよ、楽しいだけは(笑)
まぁ感想・批評等々は他のサイトや何かでも皆さん言われている通り、感じたこと
はほぼ同じですね。その中で他の方があまり言われてなくて、オレ固有に思ったこ
とを書きますね。
やっぱし最近のブルース・ウィリスを見てて思うことだけど、「カッコ良すぎ」でしょ
う〜第一作のあの、ちょっと頼りなげでギリギリのところで頭絞って頑張ってた健気
さがありませんねぇ。
何があっても余りにも動じないし、ああも落ち着き払って自信満々でいられると観
てるこっちも安心してしまう……それじゃ面白く無いんですよ!
初老のタフガイ振りは見ててジョン・ウェインを思い出しましたねぇ。まぁまるでルパ
ン三世みたいなアクションをCGで見せてくれる楽しさはあるんだけれど、この絶対死
ななさは皆さん言われてる様にターミネーターと勝負出来ると思います。あそこまで
行くと最早コメディです。
あと今回の企画に限って言えば、いつもお金が目的の "なんちゃってテロ集団" の
表向きの顔はサイバーテロ。
国の中枢のコンピューターにハッキングしてアメリカ中を混乱に陥れると言う発想は
面白いんだけれど、あそこまで何でも出来ちゃうとさすがに 「こんなことまで出来てた
まるか」 と思ってしまいますねぇ。
いくらなんでも国中の車道の信号機を操ったり、あらゆるビルのエレベーター内の画
像がカメラを通じて見られたり、出来すぎでしょう。
まぁこのシリーズってそもそもの発想が全くシリーズ化を意図していない物だったか
ら〜第一作のビルに順ずる極限状況を毎回作り出すことに苦労しているんだけれど
も、そう言う意味でちゃんと限られた状況設定を作ってたのは「2」までですよね。
後は船を舞台にした「沈黙の戦艦」や走るバスの「スピード」空を飛ぶ飛行機は「エグ
ゼクティブ・デシジョン」にみんなやられてしまって、ダイ・ハードのテイストを盗まれてや
りたい状況設定をどんどん使われてしまったと言うのがありますねぇ。
しかしやはり我等がジョン・マクレーン刑事のキャラクターは本家のシリーズのみの物。
そもそもこのキャラクターだってあの高層ビルとテロリストと言う極限の面白ーいシチュ
エーションから生まれた訳で、それがひとり歩きしてるんだからー折角第一作で生まれ
たマクレーン刑事の愛すべきキャラを大事にして欲しいですよねー。
マクレーンはただのタフ・ガイじゃ無かったでしょう。ちょっと三枚目で、奥さんには愛
想尽かされて、やんちゃオヤジみたいな魅力がありましたよねぇ。
それがなんだかもう貫禄アリアリで、「英雄とは何か……」 みたいなこと若造相手に
語っちゃって、アレじゃスティーブン・セガールとかシュワちゃんとかがやっても変わり無
いじゃん? と思ってしまった。
B級マンガで面白いんだけれど、やっぱし第一作を思うとあのワクワクする様な楽しさ
や心に残るウィットが欲しいですよねぇ。