「スウィーニー・トッド」

い〜や〜ティム・バートン節炸裂っ! 面白かった〜ですよ。血みどろで、何と言う悲惨なファンタジー なんだぁ! 子供にゃ見せられないのに何と言うこの御伽噺感! 残酷グリムテイストなの? こんなに暗い ミュージカルがあって良いのか(笑)コレを楽しいと言ってしまってはいけないかもだけど、いやーオモロイ ですよ。最初のうちはちょっとこの異色なタッチに乗れるまでダレますけど。過去の復讐の為にロンドンへ船 に乗って戻って来たトッドが、かつて自分が理容師をしていた店の場所へ来ると、そこはひとりの女が経営す る寂れたパイ屋さんになっていた。その女がまた、顔色悪くて目の下に隈はあるし(笑)トッドはその女の協 力を得てそこに住み付き、憎き仇であるアラン・リックマン演じる判事への復讐の機会を窺う。そして中盤ト ッドが最初の復讐に失敗し、復讐の邪魔をする他の床屋を止む無く殺すに至り、それからパイを作るのに肉が 欲しい彼女と人肉パイを売る為に関係ない人をジャンジャン殺し始めると俄然面白くなりましたね(笑)こー のトッドが過去に悪役から受けた残酷な災いと、復讐の鬼になって殺戮を繰り返す様は、まるでバットマンの 悪役の様でしたね。舞台のロンドンの街も常に薄暗く暗鬱とした雰囲気はまるでゴッサムシティ。そこに響き 渡る美しい歌声! こーの世界観は本当バートンらしくって、堪能しました。悪役の判事役のアラン・リック マンも良いですねぇ、彼を殺そうと企てる理髪師トッドと、そうとは知らずに髭を剃って貰おうとしている判 事が床屋の椅子に座って掛け合いで唄うシーンは爆笑しそうな緊迫感! ラストの惨劇も実に美しかった。こ んなに切なく美しく鮮血に塗れたシーンは見たことが無い。いやー良いですよ。

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