「アデル、ブルーは熱い色」

 こんなにガッツリ「レズ物」の映画を観たのは初めてじゃないかな。そゆ意味じゃ新鮮? でしたけど。

 同性愛モノは一時期ホモ物が流行った時に女子にせっせと連れて行かれて観ましたけれど、思うのはやっぱし「恋愛というのは異性間にしろ同性間にしろ、同じよなモノなんやな」ってことですかね。

 以前ウォン・カーウァイの「ブエノスアイレス」ってホモ物観た時もそう思いましたね。どちらかが優位に立ってたり、嫉妬したり痴話喧嘩したりするのも、異性間の恋愛と同じなんだなって。

 ただ本作の場合、同性愛では相手が異性と浮気した時の「裏切られ感」は異性間のそれとは比べものにならないくらい凄まじいんだなと思いましたねぇ。

 その辺り女優さん二人の迫真の演技は素晴らしかったと思いますよ〜二人ともそんなに美人でないとこが(失礼)またリアルで良かったですね。

 んでも聞くところによるとこの二人の女優さん、しつこくセックスシーンを何度もやらされたことに対して監督に凄く怒ってるらしいですね。ウンザリする程やらされたって(笑)。

 で〜もそんなの昔の巨匠の撮影現場の話とか読むとみんなそうやって作ってますからね。日本の溝口とか小津なんか何十回と同じことやらせたっていいますもんね。

 それでカンヌでグランプリに当たるパルムドールに輝いてんだから、謙虚に監督さんに感謝するべきじゃないかな。

 オレは正直それ程のものか? って思いましたけど、だってそのまんま異性間の恋愛モノに置き換えても何の違和感もないストーリーで、ただ「レズ」で性描写がビビットだから新しいのかもしらんけど、オレはそんなに新しいモノを観てる感じしなかったなぁ。

 確かに激しいセックスシーンはいっぱいあったけど、そりゃレズ物のAVのほがずっとアレですし(笑)オレは同性愛じゃないし女になったこともないけれど。やっぱし異性間の方が気持ち良いのではないかと観てて思ってしまった(笑)

 まぁそれでもこの素材で3時間の長尺を見せ切ってしまったのは大した力量だと思いますけれど、やっぱし長かったかな。


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