「愛と追憶の日々」

 大好きですね。母シャリー・マクレーンと娘デボラ・ウィンガーの半生を描くストーリー。

 早死にした夫の葬式から妻シャーリー・マクレーンが幼い娘と家に帰ってくるところから物 語は始まる。
 幼い娘はしっかりしていて、孤独に打ちひしがれる母親をベッドに入れてあげたりする。

 そして育った娘はデボラ・ウィンガーになり、ハイスクール〜大学(だったっけ?)んで結婚 〜出産〜離婚とずっと母と手を取り合って行くのだけれど、癌になってしまう……。

 んで結局二人の子供を残して死んでしまうと言う暗いお話なのに、なんでこんなにも前向きで 元気な気分にさせてくれるのか?

 こ〜れは本当に本当に素晴らしくって、所謂「難病物」とは一線を画する晴れ晴れとした大傑作 ですねぇ。

 シャーリー・マクレーンを始め役者さんたちの演技も皆さんナチュラルで素晴らしかった。
 特にこの屋敷の裏に住んでて夜中に全裸で泳ぐ宇宙飛行士のジャック・ニコルソン!

 前にロバート・デニーロの抑えた演技は良いって書いたけど、抑えたジャック・ニコルソンも また格別です。
 狂人や大悪党をやらせると上手い役者さんが抑えた芝居をするとホントにジンと心に沁みてくるよ な良い味になるんだよなぁ……。

 普通の人なんだけど、やっぱりちょっとヘンだったりするのが良いのかなぁ(笑)オープンカー を運転しながら立ち上がり、ハンドルを足で操ったり、女性と付き合っても決して結婚する気は なかったり、ちょっとミステリアスな面もありのこのウィットは全く素敵ですよ。

 本作でニコルソンはアカデミー助演男優賞を受賞し、後に「恋愛小説家」で同じ手? で主演 男優賞を取るんですよねぇ。

 この映画は脚本も演出も全てが凄い、特に死を目前にしたウィンガーが、死に瀕する母を前に しても拗ねるばかりで別れの言葉も言えない息子に「私は貴方が私を愛してることを知っている。 そのことを絶対忘れないでね」と言って聞かせるとこなんざ号泣ですよ。
 こういう一見サラリと言いながら観客を泣かせるセリフが書ければ一流ですやねぇ。

 全くコレは観終わると胸に晴れ晴れとした青空が広がって行く様で、ムカムカするくらいだ。
 人が病気で死ぬ話なんて辛気臭くって何度も観る気になんかならないのに、この映画はカラッ とした印象さえ残して勇気が沸いて来ますね。

 音楽も大大大好きですよ。


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