「アンタッチャブル」

 この頃からハリウッドの「リメイク物」がひとつのジャンルになってきたのかな? この前に「スー パーマン」とかあったか、あれはもっと前だったかな。

 ともかくこれはステキな映画だった。デ・パルマ作品としては気恥ずかしくなる程の正義感! ガンコ なまでに正義を貫く「アンタッチャブル」の面々たち! ラストのコスナーが「お祝いに一杯やるか」と 言って立ち去る爽快感! コレ本当に清々しかったですよねぇ。

 この後大スターになるとエー格好しぃの鼻ツマミ者みたいになっちまいましたけど、本作でのケビン ・コスナーの登場は、凄い良い役者が出て来たな……さすがハリウッドは違うなぁ……と思わせるもの がありました。アンディーガルシアもブレイクしましたね。

 何よりショーン・コネリーが溜まらなくステキで、コレって「薔薇の名前」の後かな? とにかく この頃から素晴らしく老けたコネリーの第二世紀が始まったのでした。死ぬシーンはまるで「太陽にほ えろ」の殉職シーンみたいでした。

 それと忘れちゃいけないデニーロのアル・カポネ! こ〜のいっぱい食べて体重を増やし、前髪を抜 いてガチの禿げ頭にしたアプローチは作り込み系の傑作でしたね。

 当時ワンカットだけ非常に笑える場面があるって話題になった「人が手を振って落ちるスクリーンプ ロセス」もご愛嬌、ブライアン・デ・パルマってヒッチコックに思い入れがあってたまにこゆのやるん だけど、やっぱ笑えますわねぇ。

 それとモリコーネの音楽っ! 後に奇跡の来日を果たした時、国際フォーラムでこ〜の血沸き肉躍る テーマ曲がデデデン…デデン! と始まった時にゃあまりのカッコ良さに痺れ上がった!

 本当に本当にこの映画は面白くってカッコ良くって、すべてが素晴らしかったですねぇ。衣装だった アルマーニーが流行ったのもこれからだよね。



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