「合わせ鏡とガラスの時間」

ぷろじぇくと「ざ・えん」第2回プロデュース公演(2003年10月4日築地ブディストホール)

プロ仕様の舞台、殆どプロ的と言って良い芝居の役者さんたち、面白そうな発想のストーリー・・・・。 でも、イマイチ盛り上がらんかった(苦笑)他のお客さんたちは結構笑ったり拍手したりと皆さんそれなりに楽 しんでおられたと思うんですが・・・いかんせんこの舞台を初演出した兼作家が昔からの作家仲間だったので意 地悪じゃないんだけど(笑)ちょっと点が辛めになった?・・・いやぁ、俺に限ってそんなことはないんだけれ ど。他にどなたかこの舞台ご覧になった方いたらご意見伺えませんでしょうか・・・。ストーリーはある日突然 時空がネジレて、主人公がパラレルワールドの現実世界に生きるもう一人の自分と出くわしてしまう・・・この 主人公の女は作家で独身、結婚とか家族を持つことはとうの昔に諦めて、今は若い恋人に翻弄されて孤独に生き てる。片やネジレた時空の向こうで生きていたもう一人の自分は若くして気の弱いヤクザの親分の息子と駆け落 ちして子供を二人儲けて、平凡な毎日に忙殺されながら違った自分を夢見て生きて来た。その二人がある日神様 の悪戯で出会い、ネジレた時空が元に戻るまでの1週間を共に過ごさねばならなくなってしまう・・・。面白そ うでしょう? ところが後半になっても何故か話が子供のことや彼氏や亭主の浮気のことなどに散々してしまい、 肝心の本人たちの確執になってこない・・・主人公の女2人の確執こそがこの芝居だと思うのだけれど、何か間 接的に逃げてる感じでとうとう最後まで直接対決に至らず済んでしまう。人間生き方はひとつしか選べない訳だ から、全く違う道を選んだもうひとりの自分との遭遇、って発想としてグーだと思うんだけど、なんだか不発で 食い足りなさが残ったなぁ・・・。展開が散々した分役者さんたちには脇のひとたちにもそれなりに出番を作る ことが出来ていて、皆さん楽しそうに意気揚々とやっているのは良いのだけれど。見ている方はもうダレダレ・ ・・。終わってから飲み会に参加して本人にいっぱい具申してやったんだけど・・でもまぁ、これだけ設備の整 った劇場で、これだけたくさんのキャストを束ねてお客さんを呼ぶんだから、やっぱり大したモノです・・・。



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