「ベイビー・ドライバー」
銀行強盗の逃がし屋、ってのは「ザ・ドライバー」や最近の「ドライヴ」のバリエーションで、そんなに新味は無いのだけれど、主人公の変わった設定と、劇中に流れる楽曲とシンクロしたカーアクションの見せ方とかは新趣向で面白かった。
でもこの「いつも音楽聴いてないといられない天才ドライバー」ってキャラはすっごくエッジが効いてるのに、途中から普通のツイテない青年になってしまい、それにつけて後半は既視感のあるノワールな展開になっちゃったのは惜しかった。
ボスキャラのケビン・スペイシーの立ち位置はわざとぼかしてるのか、時折敵なのか味方なのか分からなくなる。彼の恍けた感じが活かされてる感じもしたけれど、なんかインパクトには欠けたかなぁ。あと揉め事を起こす仲間たちのキャラも割とステロタイプで定番な展開でした。
タランティーノみたいなタイトルの出し方とか、楽曲とアクションのカット割りのシンクロとか、クールなタッチはすっごく楽しめました。