「小さな家と五人の紳士」

SSTプロデュース vol.8(2006年5月19日新宿サニーサイドシアター)

SSTさんの別役実「五人の紳士」シリーズも数えて第四弾! 残すはあと一作だけどなりました。 ここまで来ると「シリーズ」たるパターンがハッキリ見えて来ますね。題名の通り五人のタキシードを着た 紳士たち、が登場します。そして毎回趣向の違うどこか「不条理」な、それでいて何かを象徴している様な 「事態」なり「小道具」に皆が翻弄されて口争ったり喧々諤々しているところへ後半はそれらを覆したり、 ストーリーを別の方へひっぱって行く「ジョーカー」的キャラクターが登場します。コレは毎回扮装もキャラ 設定も全く違っていて、ひとつにはこのキャラが今回はどんなかな?・・・と言うのが見所になっているん ですね。観る度に面白さが増してくのは、このシステムを理解して観た方がこのシリーズは楽しめるのだと 言うことなんでしょう。毎回この「ジョーカー」キャラを変幻自在に演じる看板女優の加藤久美さん。 今回オリジナルでは女の子役だったのをあえて男の子に変えて、その上でのキレまくり方は圧巻でした。 さて、いよいよ次回でシリーズラストとなる「ポンコツ車と五人の紳士」別役さんのこの本はなかなか上演 される機会もないし、これだけクオリティの高い芝居で見れるのはSSTさんならではですよ〜。



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