「大巨獣ガッパ」
でたぁ! ガッパぁ! 耳に浮かぶはあの唄声!「がっぱ〜〜〜〜ぁぁぁあああ、がっぱ〜〜ぁぁ
あああ……」円広志の♪飛んで飛んで飛んで……よりずっと前です。チェッカーズの♪神様ヘルプヘルプ
……よりももっと前です。歌詞をしつこく繰り返す調の先駆けだったのかな? 子供心に「ガッパぁ〜」
と何回言うか数えたもんです。確か4回でしたね、4回目にはちょっと溜めが入って「がっぱぁ
ぁぁぁあああ〜〜」でした。
この頃流行ってた東宝のゴジラや大映のガメラに対抗した日活唯一の怪獣映
画! それにしちゃあミニチュアの精工さと言い、怪獣の造形と言い、凄いクオリティが高かった記憶が
ある。今見るときっとチャチなんだろけど……。
海から上がって来た時くちばしにタコ咥えてるとこなんか生々しかったですねぇ。でも今見るとユデダコ
だったらしい、脚が丸まってるんだとか……って言うかそもそも
ガッパの大きさからすると「どんだけデカイ蛸やねん!」と思ってしまいますが。
ストーリーは海に浮かぶ
孤島で怪獣ガッパ夫婦が平和に暮らしていたところ、勝手な人間が二人(二頭?)の卵を奪い去
って行った為に、子供を取り戻すべく親ガッパ夫婦が日本に襲来し、怒って街中を(熱海を)壊して回ると言う。
……そうですよ、後の「ジュラシックパーク2」や抱腹絶倒の「キングコング2」の元ネタにされたんじゃ
ないのかな。でもオイラ後にイギリスの古い「怪獣ゴルゴ」って言うの観て、ガッパもそれの真似だったんだと
知りました。
でもこのラストの感動の親子対面シーンはマジ泣けました(笑)涙を流すガッパもちゃんと鳥類らしく瞼が下か
ら閉じるし、ちゃんと怪獣に情を通わせた演技をさせてるとこはさすが日本の浪花節なんじゃないでしょうか。
コレは厭くまで子供の頃みた思い出ですけど。なかなか迫力もあって実に良く出来た、日本特撮の醍醐味が
堪能出来る作品だったと思いますね。海中から船に迫って来るガッパの光る目玉は子供心にもライト丸出しで
したけど。きっとコレを見ればみなさん後で口ずさむでしょう「がっぱ〜〜〜〜ぁぁぁあああ、がっぱ〜〜〜〜ぁぁ
ああああ……」って。4回ですよ。