「ダーティハリー3」

 さてこの第三弾。今回の展開はハリーの相棒が女性! と言う物語。

 前二作でハリーの相棒はことごとく死んでしまいました。それ程ハリーの相棒を務めると言うのは危険なポジションであるのにハリーは今回女性の相棒を上司から押し付けられ、その珍道中が本筋になっています。

 もう三作目ともなるとパターン化された冒頭の登場アクション! ハリーが顔を歪めて上司につく悪態! 人事課に回されそうになったハリーに「人事課はオカマの仕事だ」と言われた上司が「私はそこに5年 もいた」と返答するシーンは劇場で観た時「人事課はケツの穴だ」と言う訳が出て爆笑だったの覚えてます。

 現場経験の全くない女刑事を演じるタイン・デイリーと言う女優さんは演技派で当時テレビシリーズでやはり刑事を演ってたり結構活躍してました。女刑事ふたりのコンビ物の映画もありましたね。

 この女刑事のマヌケ振りに翻弄されるハリーが笑えます。女刑事が失敗を犯す度にハリーが「やれやれ」と溜息をつくのですが、劇場で観た時「泣ける」とひとこと訳が出てまた爆笑でした。あの訳は見事だったなぁ、誰の翻訳だったのかな? やっぱし戸田奈津子さんなのかな。

 そして今回の悪役は今までで一番スケールの大きい武装した過激派軍団! 平気で人を殺すし、軍の基地を襲って兵器を盗んだり、バズーカ砲を使ったり、スケールはデカイけど前二作に比べて全く屈折していない分マンガ的です。

 そして市長を人質に取った過激派たちの本拠アルカトラズ島にハリーと相棒が乗り込んでの戦いがクライマックスで、このラスト、ハリーがいつの間にか持って来たバズーカ砲を出して来るところは笑えますよ。

 ここでもB級アクション満載で楽しませながら女刑事との関わりの中にしっかりハリーの刑事ポリシーが貫かれていてカッコ良いですね。



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