「ドラゴン怒りの鉄拳」
ブルース・リーがハリウッドでの挫折の後香港へ帰って主演第一作「ドラゴン危機一発」
の次に主演した第二作。
本来第一作の「危機一発」では例のあのアチョー！ と言う声（怪鳥音と言ってたっけ）
は発していない。
リーがアチョーと言い始めたのは正しくはこの作品からなのだ。
最近放映されたりビデオになっている「危機一発」のアチョーの声は他の映画のリーの怪
鳥音を集めてアクションに合わせて後から乗せて作ってるインチキなのだ。
まぁコレは余談ですが。この作品、子供の頃見てた時は全然気にも留めなかったんだけど、
悪役は中国を占領してた日本人なんだよね。
でもハカマは全員後ろ前に穿いてるし、柔道場と言う設定なの？ にあんまし柔道の練習
してないし、最後の親玉は日本刀でヌンチャクと戦うし。
とテキトーなのであんまし同じ日本人として憎まれてる気もしなかったり（笑）って言う
かとにかく悪いヤツを片っ端から薙ぎ倒すリーの凄い技が見れれば大喝采だよねぇ。
最後にリーと日本刀で戦う親玉は大魔神に入ってたあの眼光鋭い役者さんなんだってね、
香港のスタッフに「それじゃハカマが後ろ前なんだよ！」といくら言っても聞いて貰えなか
ったんだとか（笑）
んで最後リーに蹴っ飛ばされて日本庭園を延々とぶっ飛んでくスタントはジャッキーチェ
ンだったらしい、思えばジャッキーは「燃えよドラゴン」でも軽く首の骨ボキリとか折られ
てるし、リーの下では結構可哀相だったんだなぁ。
最近テレビで言ってたけど、リーが影響を受けた日本のスターと言えばまぁ「座頭市」の
勝さんもそうだけど、あの任侠ヤクザの高倉健さんに凄い憧れがあったらしい。
確かに本作を観ていると、最初は意地悪されても我慢に我慢を重ねて、最後に遂に頭に来
て単身乗り込み、上半身裸になってやっつけまくる姿はああ〜〜成る程健さんか！ と納得
です。
得にこの作品のリーは健さん宜しく「落とし前を全部自分が引き受けて」警察に投降して
行く姿に「ヨッ！ リーさん日本一っ？」と声をかけたくなるよな健さん振りでカッコよか
ったですねぇ……って日本人がワル役なんだけど。
しかしあの道場でグルリと周りを囲む敵たちへの縦横無尽の蹴り！ 蹴り！ 蹴り！ ス
コン！ スコン！ と頭を足を叩きまくるヌンチャク！ 一瞬人形になった人間を二人振り
回すのはドリフかと思ったけど。しかし痺れますよ〜まさにヒーローって感じで。