「エイリアン:コヴェナント」

 よくもこう何度も何度もおんなじ話を映画化するものだ。と思った。

 旅行中の宇宙船〜謎の電波を察知して未知の惑星に着陸〜エイリアンに憑依され〜母船に連れて来ちゃって〜実はアンドロイドがワルで……って「プロメテウス」も基本フォーマットは同じでしたよねぇ。リドリー・スコットって、第一作の監督は他の人が散々断ったのが回ってきたらしいけど、どんだけエイリアン好きなんですかねぇ。

「VSプレデター」にも続編が出来たりと、かなり乱発されたシリーズ? ですけれど、今回はあの第一作を見た時の、元来の不気味さと怖さを彷彿とさせる作品でした。終始ヨダレを垂らした総銀歯の口からまた小さな口が飛び出してくる! 身体を傷つけると酸性の体液が流れ出す! 見境なく飛び掛かってくる! 純粋動物としてのエイリアンを堪能しました。

 洞窟に並んでる大きな壺みたいなのから、覗き込むと顔に張り付くの、アレ嫌でしたね、あんなキモチワルイのが顔にくっつくんですから〜ホント生理的にイヤでした。

 ショッキングな演出はかなりエスカレートしていて、例のお腹を食い破って幼虫が出て来る描写が何度もあったり、残酷な演出は凄かったです。

 しかし、今回小さなタマゴ? を踏んずけると黒い粒子みたいのが舞い上がって耳とか鼻に入って体内でエイリアン化するのって新しいシステムですよね、システムを後付けするのは折角秀逸だったオリジナルの設定をフヤケさせてしまいますね。

 前作「プロメテウス」からの巨人族? の関連とか、裏設定を探りながら観るのも楽しかったけど、相変わらず分かり難い。まどーせ作り物なんだからどうでも良いとも思うけど。

 毎度登場するアンドロイドと製作者の会話とか、謎の惑星で出会った旧型アンドロイドとの進化論の問答とか、人類の根源に関する深淵なテーマがあるかと思えば、残虐なグロ描写があったりと、まぁ総じて盛り沢山? で圧倒される作りになっていました。勿論まだ続きますね。



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