「エクスペンダブルズ」
筋肉おじさんたちの少年ジャンプ!
スタローンが「カリオストロの城」を観て思いついたとしたら納得出来ますねぇ。全体にストーリーが似ています。ナントカステーサムが次元大介の役どころでしょう。
傭兵モノと聞いて思い出す「ワイルドギース」や「戦争の犬たち」みたいなノリを期待するとお気軽過ぎで肩透かしを食いますけれど。
後半男気に燃えるスタローンたちがヒロインを助ける為に敵の島に乗り込むのだけれど、飛行機で出発したと思ったらもう上陸してる! 敵の島にはレーダーとか監視とか何も無いのか? せめて夜陰に乗じて低空飛行して海に降下する〜とかするでしょう。予算の関係で省いたのかな?
終盤島から脱出する件も、お城全体を爆破して敵たちが逃げ惑ってるのに、なんでスタローンたちだけは平気なのか……。
人物設定もあるんだか無いんだか、ジェット・リーは「息子の為に金が欲しい」と言ってたのに、後で「家族なんかいない」と言ってみたり、観客は結局煙に巻かれてしまう。
それと聞き間違い(字幕の読み間違い?)でなければ「麻薬の密売がCIAの資金源になっている」ってことになってましたけど、アレはそのままで良いのか?
等々随所がいい加減で詰めの甘さが目立ちます。
皆さん仰ってる「アクションシーンのカット割りが細かくてよく分からない」のは、そうした見せ方でないと皆さんスピードが遅いので殺陣を見せられないからではないかな(失礼)。
ドルフ・ラングレンとジェット・リーの格闘シーンも、カンフーのアクションってジャッキー・チェンもそうだけど、相手も同じくらい素早い動きの出来る人でないと冴えないんですよね。
華麗なダンスを見せることに近いと言うか、だ〜からジェット・リーがいくら早くても、ラングレンの方はもっさりヘビー級なので、引き絵で撮ってもジェット・リーの技の冴えを見せることが出来ないのでしょう。
その点ブルース・リーは実戦的で、相手がトロかろうが有無を言わさず殴り倒してしまう凄みがありましたね。
という様に全体に作りが適当で荒いんだけど、ミッキー・ロークとか役者の面構えに皆さん説得力があるので見れてしまいます。スターたちの為の映画と言うことでしょうか。
何だかんだ言ってもファンとしては万々歳ですよ(笑)そりゃ〜カッコ良いですよ。60歳を過ぎてあのカッコ良さは凄いですよ。オイラもあんなオヤジになりたいなぁ。
コレ続編の製作が決定してるらしいけど、黒幕的な存在だったブルース・ウィリスも、同業他社的な役だったシュワちゃんも続編での登場を期待させる存在でしたよねぇ。もし出演するのならそ〜と〜期待出来そうですねぇ。
あとエンドロールに流れる長淵剛さんの歌は不評を買ってる様ですけど「我慢ならねぇ〜」って歌詞が何だか映画の内容をおちょくってる様で楽しかったですよ♪