「フランケンシュタイン」

こんな見応えのある力作を平日の昼間に30分もカットしての放映とはもったいない! フランシス・コッポラ制作、 ケネス・ブラナー監督・主演作。コッポラはこの前に「ドラキュラ」を自ら監督していて、これとは連作的な位置づけだった そうだけど、出来れば本作もコッポラに監督して欲しかったかなぁ・・と言う気もしてくる。もちろんこれはこれで凄かった んだけど、いかんせん監督・主演のケネス・ブラナーがねぇ・・どうもやっぱしエーカッコシーでちょっとヤかも。んでもこ の原作の「フランケンシュタイン」はオレが子供の頃始めて自分のお小遣いで買って読んで、そんなつもりは全くなかったの にその悲劇性にいたく感動して、母親に夢中になって内容を力説した覚えがあるなぁ。子供だったから怪獣やお化け大好きで、 フランケンシュタインも「怪物百科事典」とかによく出ていたので、そんな興味で読んだのだけれど(本の表紙もエグかった ・笑)フランケンシュタインと言う名が怪物でなく、それを作った博士の名前だと言うことさえ知らなくて、ちょっと難しか ったんだけど一生懸命読むうちにいつの間にかのめり込んで、最後北極かどこかの流氷の上で怪物が立ち往生して、どこかへ 消えて行くラストとかかなり心に響いたんだよなぁ・・・。この映画が嬉しいのは全く原作の本筋がかなり忠実に再現されて いること、勿論何十年も前の原作なので多分に現代的な設定や解釈、何よりリアルな造形や特殊効果で彩られてるんだけど、 本当に原作のエッセンスを力強く再現してくれる。子供の頃に夢中になったフランケンシュタインが蘇って胸が熱くなった。

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