「フローズン・リバー」
サンダンス映画祭が見出した作品にハズレ無し! こ〜れは去年から噂だ
けは伝わって来ていて、でも日本での公開予定は無いと言われていましたね。
サンダンスで受賞したのが2008年ですから〜1年以上も経ってやっと観られることに
なりました。
旦那に逃げられ、子供を抱えて生活に困り、切羽詰ったオバチャンがひょんなことか
ら知り合った先住民の女に誘われ、車で凍った川を渡って密入国者を運んでは金を稼
ぐという犯罪に加担し始める……こ〜の状況設定だけで映画の面白さはほぼ決定し
ていますね。ちょっと話聞いただけでもう観たかったですから。
この洗練されたシチュエーションに登場して来る主演のくたびれたオバチャン! これ
までのクライムストーリーでこんなオバチャンが主演の物があっただろうか。実に新鮮
で物語に喰い込んで行けました。
物語の展開の面白さを味わうにゃ下手にスターなんて出てない方が良いですからね
ぇ、こ〜の見たこともないくたびれたオバチャンとチョイ太っちょの先住民姉さんとの組
み合わせが最初は実にドライで、それがお互い厳しい状況にある母親ということで黙
っていても通じて来るところがあって……いや良いですよ。
この拳銃ブッ放したりするオバチャンのシワシワ顔が途中からチャールズ・ブロンソン
に見えて来た(笑)。
スターなんて出てこないし、決して大作という訳でもないけれど、独立プロ作品ならで
はの 「面白い映画を作ってやろう」 という気概が伝わって来る。面白い面白い作品で
した〜。