「FUNNY MONEY」
シアター・ピース(2003年1月15日荻窪アール・コリン)
レイ・クーニーって今じゃ二ール・サイモンに継ぐコメディーの第一人者としてシチュエー
ションコメディーを書いてる人なんですねぇ。言われて見れば加藤健一事務所の「ラン・フォー
・ユア・ワイフ」なんてテレビでやってたの見た記憶があります。今回やったシアター・ピースは
主宰の西沢さんがたまたま知人だったので、頼んで稽古場を2度ほど見学できる機会に恵まれまし
た。いやしかし二ール・サイモンにしろこれにしろ、脚本は超がつくほど一流であり、それをやる
には当たり前のこととして舞台セットや役者の技量にも一流を求められている訳で。それにもまし
て日本人が演じていることの違和感を無くすには演出も相当の配慮が必要だと思うんだよなぁ。ま
ぁ思い切って違った解釈にしてしまうってこともあるんだけれど(シェークスピアをジーパンにT
シャツでやるみたいな)それを成功させるには相当の度量と勇気がいるでしょうね。オレも役者と
して初舞台を踏んだのはピーター・シェーファー「ブラック・コメディー」だったんだけど、その
時も他の役者さんたちは皆さん達者な人たちで、セットも松竹だかなんだかの専門家が来てスッゴ
イの組んじゃって、それはとても小劇場のアマチュアで手に負える代物ではなかった。オレなんか
自分の台本はハナッから金のかからないように書いてるもんねぇ(笑)んでもそれをこの主宰者の
西沢さんと言う人はあの狭いアール・コリンにご自分でスゴイセットを組んで、見事な役者さんた
ちをそろえて自らの主演でやってしまうんだから・・スゴイな、と思った。