「ギルバート・グレイプ」

 コレは良いですよ〜公開当時誰かに勧められて観に行ったんだけど、 すごーい暖かい気持ちで帰って来た記憶があります。何か良いひとときを過ごした青 春の夕日みたいな(笑)。

 今調べてみるとこの監督は後にかの「サイダーハウス・ルール」を撮ってる人なんです ね、そう言えばお話も何処と無くジョン・アービングなテイストでした。

 何よりディカプリオ! そんなこと言っちゃ悪いけど皆さん言われてる様に「タイタニック」 以前のディカプリオって天才だったのかもしれませんね。
 オレも当時そうとはしらず「ボーイズ・ライフ」や「クィック&デッド」とか観ていてあ〜また この子が出てる、上手いなぁ〜と思っていましたよ。

 ジョニー・デップもこの頃はまだ寡黙で何処と無くポヤンとしたところがとても良かった。 あと個性立ち過ぎな感のあるジュリエット・ルイスも爽やかな印象で主人公に夢を持って 来る役どころが良かったですね。一緒に眺める夕日の情景が忘れられません。

 それとこの物語ですけど、主人公の弟ディカプリオ君が知的障害を持っていて高いところ に登りたがると言うのは、かの山田洋次の1964年作「馬鹿が戦車でやってくる」を思い 出させますね、田舎で展開するところも。
 本作は93年作ですからず〜っと後になる訳ですが、原作者のピーター・ヘッジスが知って いたかは分かりませんけれど。

 とにかくこの設定! 片田舎で父親を亡くし、あまりの肥満で家を出られなくなった母親や 知的障害を持つ弟の為に自分を犠牲にして生きている主人公の日常が淡々と描かれて、 そこへ希望をもたらす様にヒロインがやって来て……そんくらいしか覚えてないんだけど (笑)いや〜マジ実に良かったことは確かですよ。



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