「ガール・オン・ザ・トレイン」

 設定が良いです。アル中で仕事クビになったのに同居してる友達に言えず、電車で通ってるフリしているイタい女(もうガールって感じちゃうけど・失礼)……電車の窓から元彼と住んでた家が見える、結婚して済む筈だったのに、その家で元彼が別の女と結婚して住んでる……。

 電車が走るに連れてそのまた隣りに見えてくる家では、いつも仲睦まじくしているカップルが見える……ある日その若妻が夫ではない男とキスしているのを見てしまい……コレは放っておけないと、主人公に歪んだ使命感みたいのが生まれ……。

 この辺までの引き込み方はバツグンですね。あ〜面白いの始まったぞ! と思わせる。で事件が起きるんだけど、ここでの人間関係がちょっと複雑。

 その若妻は自分の元彼の家にベビーシッターに来てたんだけど、失踪し〜遺体が発見される。そこで警察の捜査が及ぶに連れて、主人公が容疑者にされてしまうのだ。

 犯行時、確かに主人公は近くにいたのだけれど、アル中で自分が何をしていたのか記憶が無いという……そこがこの映画の一番のミソで、終盤そのネタが事件の真相も含め彼女の人生までも覆してしまう急展開が鮮やかでした。

 事件のミステリの方は割と呆気なく犯人の予想が付いちゃって〜前半の盛り上がりに比べるとチョイ肩すかしだったかな。

 何しろイケてない女主人公の冴えなさっぷりが良いです。この女優さんどっかで見たことあるなぁと思ってたら、なんとあの「マイ・ニード……」のタフな女兵士だったとは〜演技派なんですねぇ。



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