「群盗荒野を裂く」
マカロニ・ウエスタンって奥が深いっすね。まだまだオレの知らない隠
れた名作と言うのがきっとあるんでしょうね。
コレも最近になって始めて見た一本。出てるのはかの「荒野の用心棒」
「夕陽のガンマン」で仇役だったジャン・マリア・ボロンテ。
前二作ではどちらかと言うとクールで残忍で、どこか狂ってると言う様
なキャラだったのが、本作ではしゃべるしゃべる、まくし立てる!
どちらかと言うと騒々しくていつもテンパッてる危ないチンピラみたい
な凶暴性を見せます。
役者としては本作での彼の存在感は他の出演作を圧倒していますね。ま
ぁイーストウッドもリーバン・クリーフもいないんだから無理もないけど。
代わりにこの作品ではアメリカ人の頭の良い若造が出て来て巧みに粗雑
なボロンテを利用しつつその中で友情も絡めて金儲けの為に奔走して行き
ます。
途中そんなに面白い展開ではないんだけれど……最期までじっくり見て
いると「ああ……」とこの作品の評価が高い所以が分かりますね。
最期にアッとなかなかの余韻を残してくれます。コレもマカロニの醍醐
味なんですよねぇ。