「八月のクリスマス」
韓国映画で南北対立物以外で評判が良い作品と言うとよくこの作品が上がりますねぇ。
見るとなる程評判が良いのも頷ける良作です。でもただ・・・この手の、意地の悪い言い方にな
るかもだけど「自分だけ良い子になって死ぬ」作品って、かのカンヌでグランプリを取った大嫌い作
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や同じく韓国のベストセラー「カシコギ」(コレの日本版舞台は
良かった)等、確かに立派な話なんだけどヘタすると鼻につくいや〜な作品になってしまう。この
作品も正直紙一重でした。この主人公、本当に人当たりが良く、朗らかで誰にでも優しい(ヨッパ
ラうと本性が出るけど)ともするとコレが嫌味になる。でもそのワケが後説で分かるので胸を打た
れると言う構造になっています。素直に涙流せるか、フンだ、良い子になりやがって、と感じてし
まうか、それは見る人の感受性? でもこの作品を悪く言う人はあまり聞いたことありませんけど。
タッチがまるで30年前の日本映画、と言うと韓国に対して失礼かな。でも風景も人物もまんま日
本と言われても違和感がない、言葉の違いと、あと駐車違反を警察でなく区役所の職員が取り締ま
ってるのが一番日本と違うなーと感じたところ。内容はやっぱりオレもなかなか良いなと思ったけ
れど、実際こう言う優しい感じの男ってちょっと反感持ったりする時あるよね、コレはまぁ死期
が近くて、それが彼なりの戦い方法だと言う裏が分かってるんで感心するけど。心温まる作品と
言ってしまおう。韓国とか中国の人って日本人を毛嫌いしてるけど、こゆの見ると中には良いヤツ
もいるんじゃん。って気になるから、やっぱり文化の交流が一番の平和への近道だと思いますねぇ。