「ヒート」

デニーロとパチーノの共演と言うことで話題になった刑事VS窃盗団の攻防アクション!

 しか〜しかのアル・パチーノを持ってしても御大共演者喰いのデニーロの存在感には太刀打ち出来なかった! 主演級の大スターと自認する役者さんはデニーロとは共演しない方が良いのではないか……と思うくらい。

 例を挙げると「RONIN」のジャン・レノ「スコア」のエドワード・ノートン「15ミニッツ」のエドワード・バーンズ等。どの作品も「デニーロと○○の共演」とうたってるけど中身は全くデニーロの一人舞台と言っても良い内容。って言うか最初からシナリオがデニーロが一番良い役取っちゃってる? のかもしれませんけど(笑)

 それにしても観終わっても共演者の印象が全然残ってない……ってのが凄過ぎる。前記の3作品とも観終わってデニーロのカッコ良さに痺れるばかりだった。パチーノって凄いけどちょっと真面目過ぎるのかな?……と思ってみたり。いつも正面から演じることに真剣過ぎるのかなぁ……デニーロの様な変幻自在な変化球は投げられないのかもしれませんね。

 パチーノには「フェイク」とか「セント・オブ・ウーマン」なんて凄い芝居もありましたけど。

 しかして本作、実際にあった話がモチーフになっているとか、窃盗団のボス(デニーロ)とそれを追う刑事(パチーノ)がお互いにそうとは知らず偶然レストランで二人相席して言葉を交わし、ひととき男同士で心を通わせ、友情を感じてしまう。だが後にお互いに敵同士と分かって戦う運命になる……。

 シナリオはこの監督(マイケル・マン)にありがち(「コラテラル」等)なちょっとぎこちなさと言うか、ムラを感じさせるところはあるにせよ、この男たちの生き様とぶつかり合いはカッコ良い!

 当時テレビCMで「歴史に残る銃撃戦」とうたってたデニーロたちが車道で沢山のパトカーに囲まれてM16マシンガンをババババ……と撃ちまくるシーンは大興奮! 「ヤレヤレぶっ放せー!」と映画館で叫び出したくなった(笑)



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