「怒り」

 この監督さんの作品って釈然としないことが多くって、ちょっと苦手なんですが、この大ヒット振りといろんな意味で話題性が高いので行って来ました。

 この監督は役者をギリギリまで追い詰めて芝居を引き出す手腕が凄いんですかね。皆さん渡辺謙さんとか宮崎あおいさんとか言ってるけれど、オ〜レ的にゃ何より広瀬すずさんの犯されっぷりと犯人の人がブッチギリですよ。

 広瀬すずさんのファンなんてアレみたら引きつけ起こしそうですねぇ。

 未解決の世田谷一家殺人事件とノバ英会話教師殺害事件で無人島に潜んでいた市橋達也を絡めた事件設定。

 それを沖縄・千葉・東京の三ケ所に現れた犯人っぽい男たちと人々との関わりを群像劇的に繋げて行くのだけれど、この三人の男が三人とも犯人の手配写真や防犯ビデオに写った姿に似てるのが凄い! この映画のネタはコレですよ。群像劇の新しい見せ方を開発したという感じだ。

 結果的にはそ〜と〜面白かったのだけれど、し〜かし観終わった後の釈然としなさはやっぱしで、一体何が言いたかったのか、何より犯人像が掴みきれないので何だかよく解らないモヤモヤが残る。

 しかしそのモヤモヤ感がそ〜と〜にボルテージの高いモヤモヤなので、コレはコレでひとつの着地点なのかもしれませんねぇ。



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