「犬神家の一族」

 僕はこの作品で横溝正史と金田一耕助の名を知った!

 その後日本映画界を席巻する角川映画ブームの口火を切ったこの作品のなんと鮮烈だったことよ!

 いまだに恐怖キャラでバラエティにも登場するスケキヨの凄いこと!(いまだに酔っ払うと「俺は 青沼シズマだぁ」と言ってみたくなる)。
 血沸き肉踊るオープニングタイトルのカッコ良さ! 大野雄二の音楽っ(ヘンリー・マンシーニの 「シャレード」にメロディが似てるけど……)。

 奇怪で複雑な連続殺人が進行しつつ徐々に解かれて行く謎! 金田一耕助のキャラ! 可愛い坂 口良子! ちょっと出て来ただけで恐い岸田今日子!
 あおい輝彦の叫ぶ悲劇のセリフ「恐ろしい偶然が! 恐ろしい偶然が重なったのです!」。

 ……語り出すと切りがないけれど(笑)本当この映画は素晴らしかった! そして観終わって 残るのはあの汚い格好をした金田一耕助の颯爽たるカッコ良さ!
 登場人物たちが事件を解決してくれた金田一に皆感謝して駅まで見送ろうとしてるのに、照れ 臭くって一人去る金田一……。

 コレはその後に続くシリーズへの布石として、まずは石坂浩二=金田一の登場編として鮮烈な 印象でした。
 2006年には本作の同窓会的なリメイクもありました。



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