「ジェロニモ」
コレ期待して観に行ったよなぁ〜〜〜〜で途中で寝ちゃった(苦笑)かのウォルター・ヒル! 西部劇!
ジェロニモ! とくりゃあ期待するなって方が無理でした。確か初日に観に行ったのに映画館空いてたよなぁ〜
。ジェロニモを演じた役者さんが来日して結構宣伝もしてたのになぁ・・・いやぁ、オープニングから興奮してた
気持ちが展開してくにつれてどんどん萎えて眠気になってったなぁ・・・やっぱし「史実に忠実」ってことは
概して映画を詰まらなくするね、その最たるものが「ワイアット・アープ」でしょう。現実って善玉と悪玉の
境があまり定かではない。やっぱ映画は善玉と悪玉が闘ってカタルシスがあって、なのでしょう。ここでのジェ
ロニモはヒル演出ならではの寡黙な押し黙った様なしゃべり方と言い、切れ味バツグンのガンアクションと言い、
撃たれたヤツが着弾して馬からひっくり返る執拗なまでの描写と言い、前半はヒルアクションの醍醐味な
展開で期待を大きく膨らませて行くのだけれど、インディアン居住区に押し込められたジェロニモよ! 遂に
反乱を起こして「さぁ〜来た来た!」と思っていたら、友情ある騎兵隊員の説得に応じて投降しちゃうのね。
まぁ事実そうだったんだろうからそうなんだろうけど、最初の投降の時にジェロニモを見た騎兵隊長のジーン・
ハックマンが「アンタと戦ってみたかった」とうそぶくカッコ良さ、鋼の様な肉体に体現されるジェロニモの
鉄のプライド。ヒルが惚れただけのことはある男の要素がいっぱいあるのに、この肩すかしな詰まらなさはど
うだ! タッチはまるでサム・ペキンパーの新作を見ている様だった。ペキンパーの作品は今見ると過分に
助長的な印象を受けるゆっくりな展開を感じてしまうんだけれど、そんな緩慢さまで影響されなくても良いじゃ
ないか〜と言いたくなってしまう。でもコレ、ヒル監督やりたかったんでしょうね。伝説の英雄として、史実
に忠実にジェロニモを描写したかったのでしょう。その心意気は買うんだけどなぁ・・・。