「呪怨2」

 待ってました! の楽しい楽しい(?)お化け屋敷ムービー第二段! 続編ってのは作る方は大変なんだよね。一作目の卓越したアイデアを超えるアイデアなんてそう出るもんじゃないし、でも観客はそれを期待して来るし……如何に頭を絞ってアイデアを出して、しかも飽くまで第一作の設定を踏まえての展開をしなければならない、と言う極めて困難で分の悪い作業ナノダ。見てる方はそゆのも含めてどんなモノを見せてくれるのかなぁ……とワクワクしちゃうし(笑)。

 今回もさぞ頭を捻ったであろう「いかに恐い場面を作るか」に挑んだ楽しい(?)シーンが沢山ありました(笑)そもそもこのシリーズはビデオ作品で「2」まであった訳だけど、ビデオ版の2本はどちらもあの衝撃の伽耶子さんがズルズルと階段を這いずって降りて来るシーンがメインになっていて、それに前後する形で「1」と「2」は物語が多分に重複していた。映画版の「1」は言わばビデオの「1」をグレードアップした様な感じだったけど、オレ的にはあの階段のシーンのキモさは映画館で大勢でワーワー言いながら見るより家で一人の昼下がりにマイナーな感じのビデオ作品で観た時の方が数段ビビッた……。

 そもそもこの清水監督が認められてビデオ作品を撮るに至ったきっかけは何かのセミナーでこの階段シーンを撮って、その出来栄えに黒澤清監督らが仰天して……と言うことらしいので、やはりこのシリーズの基本はあの場面にあるのだ。しかし映画版「2」に至ってはさすがにもうあの階段だけでまたオチを付けるワケにいかないだろうから、それに変わるどんな衝撃シーンを見せてくれるんだろう!? と言う期待があったワケだ。結果は……まぁ見てのお楽しみと言うことで……ヒントは「ええ〜〜〜っ……そう来たのぉ?」全然分からんな(笑)。

 あとこのシリーズのもうひとつの特色はあの独特の時間軸のバラしかたにあるよね。よく現実の時間を遡る……とか事件を複数の証人の証言で整理してみる……とかはあるけれど、ここまで一見ランダムに、前後関係もそれぞれの関わりも観客に不明のまま並べたてて、んで見ているうちに序序に物語の全体像が見えてくる……と言う独特の構成は観客に恐怖を盛り上がらせて行く効果があって面白い。

 まぁ「リング」の大ヒットの亜流と言ってしまうことも出来るけど、貞子=伽耶子。似てるとこあるもんね、服装とか動作も。んでも貞子さんは最後にちょっとしか出て来なかったけど、伽耶子さんは頻繁に凄く恐い顔して何度も出て来るので、コチラの方がお徳な気分ですよ〜。



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