「たそがれ清兵衛
」で大ヒットロングラン&国内の映画賞総なめどころか米アカデミー賞
の外国語映画賞
にまで
ノミネートされた松竹
の新しい金脈! 監督山田洋次
+原作藤沢周平
シリーズ待望の第二段!
あの大ヒット作の次と言う
のは観客の期待は計り知れない、でもその期待を真正面から受けて立ち、それを上回る出来を示したのはさすが
山田監督は
凄い。う〜ん面白かった。約束された感動もひとしおで、観客としては満足至極。前作以上の立ち回り! 殺陣師の
久世浩
さんの仕事でしょうか、特に主人公と師匠の木刀VS竹筒での長回しの殺陣には唸らされる。そして決闘で使う技の工
夫! 説得力もあり、単純なことなんだけど、コレもうう〜んと唸らされましたねぇ、見所でした。
それと何より
報知映画賞
を取った松たか子
さんは、こんな良い女優さんだったのか(失礼)と思うくらい輝きを放ってた。きっと監督が恐い顔し
て睨んでるから皆さん頑張ったんでしょうね。これぞ職人映画監督の仕事!
しかし翌年の夏頃までの大ロングランヒットとなった前作に比べてこの時期に上映劇場が減り、オレが入った映画
館は観客5〜6人だったから、まぁ収益としては前
作に遠く及ばないのでしょうねぇ。それもまぁしょうがないのかな、確かに他の批判的な意見の方のおっしゃる通り、似て
いる「たそがれ」に、途中でストーリーが重複することしきり、でも同じパターンで48本もの映画をヒットさせた
山田作品
なのだから、ちょっと似ているくらい大したことない気もするが(笑)あと話の展開のテンポがちょっともたつく気もし
たかな。
でも何よりこの金脈がキツイのは、
寅さん
の様に主人公がいつも同じのヒーロー物ではないこと。
座頭市や
子連れ狼
ならもっともっとシリーズで行けたかもしれないけど、原作が
藤沢周平
と言うだけでは似たような違う話を幾つ持ってこれるか
……でもファンとしては見たいですよね。どんなに似た話でも、って言うかワンパターンは逆に言えば安心して楽しめる
ワケで、寅さん
みたく毎年正月の楽しみなシリーズになって欲しいものですねぇ。……なんて封切りで観た時は思ってた
んだけど、新作の「武士の一分
」はねぇ……。