「隠し砦の三悪人」
活劇としては正直途中 "長い〜" と思わせる描写もあるのだけれど、で〜もやっぱし
面白い、この所々目を見張るド迫力な戦国描写は他の追従を許さない。特に前半足軽たちが
氾濫を起こして広い石段の上から怒涛のごとく押し寄せて包囲を突破する件とか凄過ぎる!。
この台本を書くに当たって脚本家たちは絶体絶命の危機的状況を書く側と、それを頭をひねって
突破する手立てを考える側とに分かれて書き進めて行ったと言う。それが見所となって逃
走劇を盛り上げて行きましたねぇ。
この作品がスターウォーズ(第一作)になった話は後で知りましたけど、考えてみればスターウォ
ーズを始めて観た時にあの強気で大よそそれまでの「お姫様像」からはかけ離れたレイア姫には凄
く新鮮な感じを受けたのだけれど、実はそれもこの作品のお姫様から来てたんですよね、なんせ時
代劇なのにキュロットパンツですぜ! でもそれが全く違和感なく、凛々しく鞭を振り回す様を見ると「
叩かれてみたい」とか思いました(笑)。
そしてラストの大感激こそはまさにスターウォーズのラストに受け継がれていましたね。こ
こで馬に乗って敵陣から走り去る際の佐藤勝のマーチはも〜う繰り返し聴き過ぎて友達に貰ったテープ
が擦り切れてしまいそうでした(笑)いや〜聴くと元気が出るんですよ。レイダースのマーチもここから
来ているのではないかな。
そしてスターウォーズの二人のロボットに引用された藤原鎌足と千秋実のコンビ! 爆笑ですよ爆笑。
も〜う本当に楽しくて楽しくて、逃亡劇の面白さと戦国の迫力に満ちた作品でしたね。昔池袋の旧文芸座
の黒澤特集に通って観たんだけど、この作品の掛かる回はいきなり超満員の人気振りでした。