「毛皮のヴィーナス」

 映画監督になるならこの人の様になりたい! と思うロマン・ポランスキーの新作! 

 なりたいと言っても変態になりたい訳じゃないですよ(笑)いろんなジャンルの映画をそれぞれ一級品の面白さに仕上げてしまう手腕に憧れるんです。

 いや〜こゆ映画監督って本当に美味しいご馳走を作ってくれるシェフみたいなもんですからねぇ、年月を経るに連れてますます希少な存在になっていきますね。

 なんたってもう80歳ですから。それでいて衰えを知らないエロ感覚はどうですか! そして離婚騒動してる三船嬢どころじゃない33歳年下の、それでも御年47歳の奥さんエマニュエル・セニエの何とも枯れかかったエロさよ!

 密閉された舞台劇のテイストを活かした面白さは全く期待通り。この手では以前「死と処女」なんてトンデモ面白い作品もありましたしねぇ。

 被虐趣味を描いた劇中劇を飽くまでも「作品にすぎない」といいながらセニエ嬢と演じているうちに虚実の境が曖昧になってく展開に面白味が溢れ出す。

 またこの主人公が若い頃のポランスキーご自身に似ていることよ! ん〜でも見ているうちになんかもっと身近な人に似てる様な気がするなぁ、と思っていたら……途中で気付いた。それはヘイポーだった。やっぱし変態(笑)。

 んん〜でも全体の感想で言うと正直「物足りなかった」かなぁ……この素材ならもっと爆発的なエロを期待しちゃってたのかもしれないけれど(笑)

 凄く観たくて行っちゃったけど、封切りよりも深夜枠のテレビかギンレイホール辺りの2本立てで観たい作品ですね。


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