「キングコング」

コレはかの円谷英二も多大な影響を受けた1933年の人形アニメーションによる作品の 実に40年を経た76年のリメイク作! 先ほど「ロード・オブ・ザ・リング」と言うつまらない大作 を作った監督のCG版をやってましたね。 オリジナルの人形アニメから本作の着ぐるみ、先ほどのCGと映画技術のバリエーションに照らした全く違う 手法で作られた三作品を比べて見るのも一興かもしれませんねぇ、けれど結局のところドラマのテイスト は同じなワケで、どんなに体裁や規模が違おうが根本的には変わらない感想が残るってことが分かる んじゃないかな。オレ的には何と言っても小学生の頃リアルタイムで観たコレですよねコレ! もう大 ヒットして複数の映画館で英語版と日本語版が同時にやってたのってコレが最初だったんじゃないかな。 良かったですよねぇー懐かしい 懐かしい、かのジョン・バリーのサウンドトラックの素晴らしかったこと! LPレコードを買って 穴の空くほど聴いてましたね。ワイルドな自然の神秘を感じさせながらも、コングの果たせぬ 哀愁もあって……この頃からですね、アメリカ人には空想に本気で取り組むロマンがある……って思 ったのは。その精神が後のスーパーマンのリメイク、果てはバットマンから最近のスパイダーマン等 にも繋がっているんでしょうね。日本もかつてのウルトラマンや仮面ライダーをもっと大事にして欲しい ですよねぇ。ガメラの金子修二ってこともあるんだから、誰か本気で取り組もうと言う姿勢のヤツは いないのか! って話が脱線しました。このキングコングはかつての人形アニメでもなければ最近の CGでもありません。コレは日本の円谷先生が得意とした着ぐるみなんですね。でもこの造形は見事 です。特に前半コングの住む島で捕まえたヒロイン、ドワン(ジェシカ・ラング!)を滝つぼで洗った 後、頬っぺたを膨らませて息を吹きかけて乾かす表情などは圧巻です。後半のニューヨークでの夜景 の中で繰り広げられる戦いも悲しい美しさに溢れていましたねぇ。この時コングがドワンを肩に乗せ て登った貿易センタービルはもうあの9.11テロで無いんですよねぇ……そう思うとなんだかより感慨深い モノがあります。今でこそテロの記憶が生生しいけど、オレなんかは世界貿易センタービルと聞く と「ああ、あのコングがドワンを乗せて屋上から飛び移ったあの二本のビルか」 なんて思ったもの です。このビルの上でコングはヘリコプターから機関銃で攻撃を受けて血みどろになるのが痛々しく って本当に可愛そうでした。 監督はかの 「タワーリングインフェルノ」 を作ったジョン・ギラーミン! だから高層 ビルの描写が上手いのか、本当懐かしいですね〜



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