「鬼龍院花子の生涯」
でたぁ〜コレがかの伝説の名女優、夏目雅子の代表作と言われる作品ですよぉ。この映画を
観ると、人の人生って一体何なんだろう……と思いますねぇ。
かの「ソフィーの選択」とかもそうです
けど、特に女性と言うのは昔から自分の人生について選択権が男より弱いせいか、運命に翻弄され
る……と言う意味では波乱が多いですよねぇ。本作の主人公の花子は幼い頃ヤクザの親分(仲代
達矢)に無理矢理貰われて、養女として使用人の様に使われて育つ。彼女の人生はそんな理不尽な
始まり方をしたけれど、長い年月が経つに連れ、そんな環境にも順応しなければ生きて行けないし、
鬼と思っていた親分とも長年一緒に暮らすことによって自然と協同意識と言うか、知らず知らずの
うちに義理の親子と言う情が通って行く……。
この自分としては不本意な意識の変遷でも、やがて
組が衰退し始めて行く中で、義理の娘として仲代親分を気遣って言葉を交わす場面は人間の有様と
言うか、切なく言い知れぬ感動がありますね。
否応なしにヤクザの娘として育ってしまったけれど、
それでも花子はヤクザの娘として人生のアイデンティティーを発揮する。そこであの有名なラスト
の短歌「お前等、舐めとったらアカンぜよ!」が腹に響くんですねぇ。
夏目雅子と言う人が何故こ
んなに伝説の女優として語り継がれているのか、こ〜んなに綺麗で、しかもこーんな凄い演技の出
来る人は他にいません。確かこの人カネボウ? の化粧品キャンペーンガールか何かで出て来たん
でしたよね? 他にもモデル出身で活躍している女優さんは沢山いるけれど、殆どがただ綺麗なだ
けの「お人形さん」ですよ(失礼)。
物凄いスタイルも良くて、綺麗で、こんなに演技と言うモノに
打ち込んだ人はいないですよね。この人が女優を目指すきっかけになったのは、かのソフィア・ロ
ーレン「ひまわり」だと言う。さすが〜出発点からしてやっぱし一流だったんですねぇ。