「荒野の七人」

 小学校の頃この映画が大好きで大好きで、時々テレビでやるともうウッキウキでかじり付いて見たもんです。

大概土曜の9時〜二週に渡って全編後編でしたね。もぉ〜うカッコ良くってカッコ良くって……初めて自分のお小遣いで買ったサントラ盤がコレでした。あ〜の血湧き肉踊るテーマ! もう擦り切れてレコード透けて見えちゃう程繰り返し聴いてました♪ 

 しかし時が過ぎ、やがて中学時代に黒澤明の映画を知ることになり。本作を含めてそれまで大好きだった「荒野の用心棒」も「ゴッドファーザー」も「スターウォーズ」も全てが引っくり返ってしまうことになったのでした。

 この映画、これはこれとして別モノとして観れば良いんだけれど。やっぱし本家と比べて見ると余りにもスカスカでハリボテのようですね……。
 まぁスタイリッシュと言う観点から見れば。確かにここに出てくるブリンナーもマックィーンもブロンソンもコバーンも……みんなみんなスラリとしててストイックでカッコ良かったですけどね。

 だ〜けどこうして見ると、ほんっとに思うのは、アキラ・クロサワの偉大さですね。今ハリウッドの映画人で最大の大物と言えば何といってもクリント・イーストウッドでしょ。その彼はカンヌ映画祭にクロサワが来た時に「今の私があるのは貴方のお陰です」と挨拶したとか。
 ジョン・スタージェス監督は本作の成功によって次に来るのがかの「大脱走」ですよ。ブロンソンやコバーンは本作を期に映画が一番面白かった60〜70年代に活躍して行くのだし、マックィーンに至っては今のところ紛れも無くハリウッド史上最高のスターですからね。



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