「クィック&デッド」

 この映画の監督はかの学生自主映画スプラッター「死霊のはらわた」でブームを巻き起こし、最近では「スパイダーマン」シリーズや「呪怨」アメリカ版を製作したりしてるサム・ライミ。

 オレこの監督はダメです(笑)あのふざけ方が趣味に合わない。はまる人ははまるらしいですけど。

 でも中には「シンプル・プラン」とか「ギフト」みたいな割りと普通? に面白いサスペンスも撮ってるんだけどねぇ。

 この作品は西部劇です。父親の復讐を果たすべく戦う主人公がシャロン・ストーン。ガンマンならぬガンウーマンなのだ。ここでの彼女はウエスタンコスプレがなかなか決まっててカッコ良いです。

 映画の雰囲気も音楽と言いマカロニテイストで良かったんだけど、この内容がね……。
 街で開かれる「早撃ち決闘大会」なるものがあって、それは文字通りトーナメント形式で腕自慢のガンマンたちが一対一の決闘をして、生き残った者が賞金を目差して勝ち進んで行くんだけど、そこにヒロインの親の仇ジーン・ハックマン! が出場すると知ったヒロインが女だてらに参加して行くと言う……。

 しかもハックマンの息子でこれも大会に出場してるのが、まだタイタニックでブレイクする前のレオナルド・デカプリオ!

 この頃本当にいろんな映画に出てましたね「ギルバート・ブレイク」「ボーイズ・ライフ」等々……それぞれ全然違った役を実に上手く演じてましたね。

 で、なんでこの監督がダメかと言うと、この作品の主要場面である大会のそれぞれ決闘の描写がねぇ……撃たれた人間の頭に風穴が空いたりするでしょ……あれが折角のセットも美術も音楽も雰囲気もぶち壊しにしていると思う……

 んでもアレこそがサム・ライミの持ち味なんでしょうけれど、オレはダメですねぇ……なんでそんなオフザケが必要なのか全く理解出来ない。

 これだけ良い役者と良い雰囲気を揃えておきながら勿体無いと思った。



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