「今日も暮れゆく・・・」

女塾第一回公演(2004年9月5日MAKOTOシアター銀座)

終戦後の焼け跡で、身体を売ることでしか生きて行けなかった女たちの確執と希望・・・昔の鈴木清順「肉体 の門」やもっと古くは溝口健二「夜の女たち」だったっけ? みたいな状況設定のお話。キャストは全員女性で、劇団 名の通りこの劇団は女だけの芝居にこだわって公演する趣旨の様です。物語は戦後売春で稼ぐことで生活していた 所謂「パンスケ」のグループを中心に展開し、それぞれのパンスケたちの置かれた事情や葛藤が描かれて行く。そして 後半はそのパンスケたちの暮らす土地を奪って市場を作ろうとするヤクザの女親分が登場し、パンスケたちのリーダーと の対立の図式になって行き、最後は・・・みたいな展開なんだけど、まぁパンスケは必然としても、ヤクザの親分の方 は女である必然性は全く無い。熟年の女同士の戦いには中々の恐さと凄みがあったけど、どうもいまひとつしっくり来 ないのはそのせいだったのかな・・・。でも皆さん活き活きしていて演技も上手く、飽きずにずっと見ることが出来ました。 オレは勿論戦争も戦後の世界も知らないけれど、やっぱりこう言う戦後物って現代の人たちが忘れていることを思い出 させてくれるので、いつまでも作られ続けて欲しいと思いますね。



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