「マッドマックス」
言わずと知れたメル・ギブソンの大ブレイク作! コレを見た時はあんな単純なストーリーなのにカーアクションのあまりの凄さに内容が把握出来ず! 立て続けに2回見ても興奮冷めやらず友達を引き連れてまた観に行った。
コレってもう30年も前の作品だけれど、断言しましょう。後にも先にもコレを超えるカーアクションは無い!
どんなに金をかけて大掛かりにやろうとも、どんなにCGが発達してあり得ないカメラアングルを描写して見せようとも、この死人まで出したモノホンの迫力には叶わない。
古くはかのマックィーン「ブリット」に始まる所謂「街中カーアクション」の到達点がコレではないかな、公開当時のあの「凄いモノを見てる」劇場内の熱気はそう味わえるモノではない。
「スターウォーズ」や「エクソシスト」最近では「プライベート・ライアン」の冒頭シーンなんか似た雰囲気でした。
コレがあるから映画ファンはやめられない。この作品は映画は制作費ではなくセンスで撮るモノだと言うことを立証していますね。
監督のジョージ・ミラーは実際に救急車に乗って現実の自動車事故現場をたくさん見て周ったんだとか……それがこのクラッシュシーンの凄まじさに役立ってるんでしょうね。
走る車の中から他の走る車を撮影するとこうも迫力が出ると言うのはコレに先立つ74年のアメリカ映画「ダーティーメリー・クレイジーラリー」と言うジョン・ハフ監督ピーター・フォンダ主演の快作があって、この作品のチェイス描写が本作に与えた影響は大きいのではないかな。
ヘリコプターとのチェイスは「マッドマックス2」に引用されてます。
また本作の公開当時のチラシを見ると面白いんですよ。なんせ当時は監督もキャストも全部無名でオーストラリア映画なんて日本じゃまるで馴染みが無かったですからね、宣伝文句が「主演のメル・ギブソンはどことなくスティーブ・マックイーンに似てる」とか「マックスの上司はテリー・サバラス。マックスの奥さんはアン・ルイスばりだ」って(笑)
チラシのデザインも異常なカッコ良さでインパクトありましたよねぇ。
そしてフタを開ければあの凄まじいカーアクション。当時日本版だけのオープニングとエンディングで聴かれた串田アキラの唄う主題歌もカッコ良かった、アレはもう映画で聴くことは出来ないのかな……。
オーストラリアの映画ってそれまで全然馴染み無かったけど、コレ見て思いましたね「オーストラリアになんか一生行くもんか」って(笑)
だってあんな怖い暴走族がいると思ったら絶対行きたくないでしょ。