「マッドマックス サンダードーム」
パート2からさらに4年後に登場した第三作で完結編? と言ってもマッドマックスのシリーズはあんまし作品相互間に連続性は無い。続き物と言うよりは同じ主人公のバリエーションと言う感じだ。本作のマックスはさらにワイルドさを増してカーアクションだけでなく肉弾戦も頑張ってる。
それと本作では監督がジョージ・ミラーだけでなくジョージ・オグリビーなる人物(誰?)が共同監督として名を連ねている。その人の感性なのかは知らないが、本作では主な舞台となる砂漠の中の街「バータータウン」や死の街と化したかつての大都市等の描写がアーティスティックな終末感に満ち溢れている。
主題歌を歌うティナ・ターナーがバータータウンの女王役で出演していてコレが凄いマッチしていた(笑)今もサントラ持ってますが「孤独のヒーロー」と言う主題歌は子供のコーラスも入ってスケールもあって良い曲でしたね。
音楽はなんとかの「アラビアのロレンス」等のモーリス・ジャール。前2作のブライアン・メイのワイルド感とはまた違った壮大な印象がありました。
ここまで世界が大きくなってマッドマックスの世界は終わったんですね。後にメル・ギブソンがインタビューに応えて「マッドマックスで出来ることはもうやり尽くした」と言ってました。
だ〜けど本シリーズでのギブソンのあのワイルド感はもう今では見る陰も無くなりましたねぇ。こう言っちゃなんだけど後のギブソンは「ただの詰まんない二枚目」になっちゃった。
もっとも監督としてはアカデミー5部門を受賞した「ブレーブ・ハート」の戦闘シーンではマックスを垣間見た様な迫力描写を見せましたけど。
マックス三部作は内容的には相互にあんまし関係無いんだけど、ただひとつ三作品に共通するお約束がありましたね、それは何かというと「ラストは必ず正面衝突!」私は密かにこのシリーズを「正面衝突三部作」と呼んでおります(笑)。