「マルホランド・ドライブ」
ご存じ? この人こそが本当の意味で "奇才" と言えるデビッド・リンチ監督の奇快作! もう大好き
ですね(笑)なんですかこの奇奇怪怪は! ストーリーがちゃんとあるのに途中で観客を迷宮の中に置き去りに
して、お構いなしに物語は進行して行く……その意味を一生懸命考えても全く辻褄は合わない……でも異常
に惹き付けられるこの世界観の魅力! 映画女優になることを夢見るヒロイン(ナオミ・ワッツ!)の前にあ
る日現れた、何者かに追われ記憶喪失になっている美女……ヒロインは彼女の記憶を取り戻そうと行動を共に
し始めるが、ある時からストーリーはでんぐり返り、二人の関係もおかしくなって、観客はただ取り残された
まま展開して行く映画世界を傍観するのみ……でもこの一見訳の分からなくなった二人の女の再会や、二人の
間に流れる感情の機微には時として異様な哀愁の様な感動の様な情緒が込み上げて来る……特にあのパーティ
ーか何かで二人が踊るシーンは強烈でしたね。コレにはきっと監督の何か観客にも気づかない "仕掛け" があ
るのだろうけど、それはよっぽどこの映画を何度も観て分析でもしてみない限り分からないのかもしれません
ねぇ。と言うか天才の所業はそう簡単にゃ凡人には解明出来ないかな。