「マンハッタン無宿」
監督ドン・シーゲル! 音楽ラロ・シフリン! 主演イーストウッド
と言う、かの「ダーティハリー」を生み出したゴールデントリオの、ハリーの出現に先立つこと3年前に作られた、
言わば「ハリーの前哨戦」的なポリスアクション。イーストウッドはアリゾナ州の田舎物警官で、カウボーイハット
姿で単身ニューヨークに来て凶悪犯と戦いを繰り広げる。こーの設定でもうワクワクしちゃうでしょう。何より印象
に残ってるのはやっぱしシーゲルの肉弾戦的アクションの凄みですねぇ。確かオートバイで1対1の街中を走るチェイス
があって、二台がクラッシュして引っくり返ったりして、スケールの大きな大爆発とかじゃなくっても、こうした
等身大の激しいアクションがシーゲル作品の醍醐味ですねぇ。後に痛快ダーティーハリーを生み出す予兆がここで
見えてるんですねぇ。んでも思えばダーティーハリーの舞台はサンフランシスコ。本作の舞台はニューヨークです。
やっぱ田舎から来たカウボーイと言うキャラを強調するのにはニューヨークの方がやり易かったのかな? ハリー
の場合は「サンフランシスコは俺の街だ」と言わんばかりで、すっかり縄張りって感じでしたからねぇ。