都内の小劇場で公演しているアマチュア劇団の方なら殆ど誰もが知っている? 照
明の池田圭子さんが始めて演出を手掛けるコント公演と聞いていたので、ショートショートでコン
トを見せて行くのかと思いきや、ちゃんとしたストーリー有りでした。
野性の猿を人間の子供として人間の中で育てれば、人間の様になるか?……と言うテーマで
研究している科学者が、猿の子供に鳴き声を日本語に翻訳する装置を着け、何故か四国の香
川県のある夫婦に預けて育てさせ、それを密かに観察する。
但し本人(本猿?)には自分が猿であると言うことを絶対に悟られてはならない、と言う条件が
付いている。映画「サトラレ」の設定を猿でやります。と言う断りが台詞で語られる。
しかして内容はやっぱし長年数多くのお笑い系小劇団の面倒を看ている池田さんのこと、常に
おバカなお笑いにお笑いで場面を紡いで行きます。
作劇はチラシによるとMONKEYライダーズとあるから、何方かと共作したのかな。猿の女の
子(着ぐるみが凄い!)が人間として育って行く過程で、ある日自分が猿だったことに気付かさ
れ、自棄になって家出し巡礼の旅に出る(だから香川県だったのか!)でも途中で優しかった
両親のことや友達のことを思い出し、立ち直って帰って来ると言う物語。
初めての演出と言うことで、多分に転換が多いのと落ち着きのなさ等も目立ちましたけど、池
田さんらしいユーモラスで暖かい空気に包まれた舞台でした。
役者の中ではアーバン・フォレストから脱退し、その後どうしているかと思ってた "タクボン" が
前説から登場して元気な姿を見せてくれました。
以前の「叩かれ屋?」だった頃より多分に貫禄も存在感も付いた感じで、悪戯に時を過ごして
いなかったな……と言う感じ、中々の堂々振りでした。
その他にもアーバンの看板女優? 大友恵理さん等楽しい役者さんたちが集まるのも池田さ
んの尽力でしょう。
今回は弾みでやってしまった突発的な公演だったと言うことですが、楽しい役者が集まる場と
して次回もあると良いですねぇ。た〜だ希望としてはシアターグリーンじゃなくても良いので、チ
ケット(前売り¥2800当日¥3300)がも少し安いと良いかなぁ……。