「夏の夜の夢」

Anniversary TYPS 5th(2004年7月25日俳優座劇場)

言わずとしれたシェークスピア。もうあまりにも定番で、よほどの新解釈か徹底した豪華なセットや 舞台効果、もしくは奇抜な演出等が無い限りなんの新鮮味も無い。もしくは未だシェークスピア劇をあまり観た ことが無い若い世代等には受けるのか。でこのタイプスさんの舞台はと言うと、近頃よくあるセット無しでGパン にTシャツのシェークスピアと言うのではなく、一応ちゃんとセットも組んで中世の雰囲気を醸し出したりしてい るのだけれど、これが予算の関係なのか多分に中途半端であった。物語の進行上どうしても必要な二つの山と 洞穴が上手と下手にそれぞれある他は舞台のフロアーはそのまま、背景も月が1つ出ているだけで後は何も無し。 衣装も中世らしいコスチュームの人もいれば何故か普通に背広の人も混じっていたり。シェークスピアをオリジナル 台本に忠実にやるのであれば、セットも衣装も完璧に絢爛たる世界を再現してくれなければどうも話しに乗って いけない。決して役者さんたちはヘタではないのだけど、世界観が中途半端に中世なので白けてしまった。 それと妖精パックを男性がやっても良いとは思うけど、この役者さん演出かもしれないけど短髪を金髪に染めて いて動きがすばしっこいので孫悟空の様であった。上手いんだけど、オレ的にはやっぱしパックは可愛い女の子 にやって欲しかったかなぁ。



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