「二キータ」

 この頃のリュック・ベッソンには神が降りていましたね。「グレート・ブルー」の次が本作で、この三回転半ヒネリしているトンデモな面白さにはでんぐり返った!

 しかし続く「レオン」がもうてんで普通でオレはダメでしたねぇ〜一番人気あるみたいですけど。それ以降リュック・ベッソンの名前はハリウッドでどんどんビッグネームになって行ったのだけれど、このハリウッド進出前にフランスで撮った最後の作品がオレは最高傑作ではないかと思いますね。
 まさに乗りに乗っている音楽のエリック・セラとのコラボ! サントラCDを穴の空くほど聴いていました。

 本作は3年後にハリウッドでかのブリジッド・フォンダの主演で「アサシン」ってタイトルでリメイクされましたけど、やっぱしこの何とも皮肉で切ないストーリー展開はフランスの物ですよねー。アレは殆ど同じになぞっただけのリメイクでしたけど、やっぱしアメリカで撮ると合理主義な国なので? ちょっとぎこちなさを感じました。でも主演のブリジッド・フォンダはオレ的には一押しの女優さんだったので良かったんですけれど。

 あとオリジナルでジャン・レノがやった役をリメイクではハーベイ・カイテルが、それに女スナイパーの先輩として社交辞令等を教える役で出演している大女優! ジャンヌ・モローの役をリメイクではアン・バンクロフトがやっていたりと、比較してみるのも中々楽しかったですけど。

 そしてこの次にあの「レオン」が登場する訳ですが、あの作品は逆にニューヨークで撮影しているのに雰囲気が完璧にフランス映画でしたね。やっぱし作品の空気を決めるのは監督の資質なんでしょうね。

 とにかく「二キータ」はもう〜面白くって面白くって、大大大〜好きですね♪ 本当にこんな面白い映画を作る人が今じゃこんなに落ちぶれて? しまうだなんて当時は思いもしていませんでしたねぇ。ハリウッドで成功するなんていうことはロクなもんじゃないのかもしれませんねぇ。



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