「レナードの朝」
これって実話の映画化で、言わば小説「アルジャーノンに花束を」みたいなお話なんだよね。
デニーロがアルジャーノンで、ひと時の間だけ彼の病気を治す医師がロビン・ウィリアムス。
人間の尊厳や友情を描いた感動の物語なんだけど、実はオレ、ある感動の場面で大爆笑して
しまうところでした……。
他の観客さんたち静かに見入っているのに爆笑するワケにもいかず、我慢するしかなかった
のですが……その苦しかったこと苦しかったこと……笑いたい時に笑っちゃいけないって、コ
レほど苦しいことはないですよね。
ストーリーは眠り続ける難病からロビン・ウィリアムスの考案した新薬のお陰で30年ぶり
に目覚めたデニーロが恋をしたり様々な体験をするんだけれど、後にまた病気の身体に戻りは
じめてしまって、確か病院のどこかに立て籠もったりするんだけど、結局は徐々に身体の自由
が利かなくなって、それでもデニーロはなんとか身体を動かしてしゃべろうと必死に抵抗する
……と言う場面。
デニーロは必死に語ろうとするのだけれど身体が麻痺してきて喋り方や動作がおかしくなっ
てきて……この作品のデニーロは押さえたデニーロではなく、作り込み型なのだ。
やっと取り戻した普通の人間としての喜びを謳歌していたのに残酷にも運命は再び彼を病の
淵へと追い詰めて行く……そんな悲痛な場面なのだが!
デニーロの力演が爆笑なのだぁ〜〜みなさん観てみて下さい。部屋で一人で観る分には爆笑
しても問題ないでしょうから……。
んでも他にもそゆ映画ってありましたよね、言わば、笑っちゃイケナイ場面なのに可笑しく
なってしまう映画って……キューブリックの「シャイニング」だってある批評家が「爆笑一歩
手前の恐怖映画」って言ってたけど、あのジャック・ニコルソン大爆笑じゃなかったですか?
邦画の「敦煌」なんてもうイイヤと思って静まり返った映画館でひとり声響かせて大笑いし
てしまいましたが、あと中井貴一の「ビルマの竪琴」なんて地獄でしたねぇ……みなさんすす
り泣きとかして観ているのに、肩にとまったオウムが「ミズシマ、イッショニニッポンニカエ
ロウ!」ってあれは拷問でした……。