「ロッキー2」

 第一作で見事なアメリカンドリームを体現したスタローンが自ら監督になって、 彼特有の男の汗のケレンミを見事に発揮していきました。

 シリーズ化される映画がどれだけ続くのか……を左右するのは何と言っても「2」です よねぇ。
 他の人気のあるシリーズ物の第二作を考えてみても「スターウォーズ」も「ター ミネーター」も「エイリアン」もそうやし、古くは「ゴッドファーザー」とかもやっぱ「2」 でしたからねぇ。

 んで本作。第一作で涙の感動を迎えた試合の直後から物語が始まります。
 リング上で激闘を終えたロッキーと宿敵アポロは「もう二度とやらないぜ」「俺もごめん だ」と極めてカッコ良いセリフで終わっときながら、この2では両者が試合直後に車椅子で 運ばれながら「俺は楽勝だった」「もう一度やれば俺の勝ちだ」とモーレツに罵りあってる ところから始まる(笑)。

 ん〜で再戦ですよ。んでまぁ読めちゃうんですけどね、ははぁ、さては今回は勝つのだなと。 あとはそこまでの持って行き方なんスけど。

 その勝つまでの過程が熱いんですよ! 確か奥さんになったエイドリア〜ン(タリア・シ ャイア)が病気になって入院して、奥さんはもうロッキーが試合に出るのをやめて欲しかった のだけれど、やっと治って目を覚ますと、ベッドの脇で徹夜で看病してたロッキーに「ひとつ だけお願いがあるのよ」という「何だい?」と訊ねるロッキーに妻は「勝って」と言う。

 ん〜で例のチャンチャーチャカチャーチャカチャーチャカチャー♪ ですよ。逆光の中で片手 腕立て伏せをしてるロッキー!
 おお〜〜〜やる気だぁ! やる気だぞぉコイツは、頑張れぇ〜! と観客は大燃えになる。

 今観たら結構笑っちゃうのかもしれませんけど、今シリーズを通して思い出してみても、や っぱし一番感激したのはこの「2」でしたね。
 何せ前作で精一杯頑張って負けたのが最後勝つんですから! また試合の最後で二人同時に ダウンして、スローモーションになってカウント数えて、さぁどっちが立ち上がるんだぁ〜っ て見せ方もベッタベタでしたけど、そりゃあドキドキしましたわね(笑)。
 んでも今回は何せ「勝って」エイドリア〜ン! ですから。感激もひとしおです。

 かくして本作以降のロッキーは、どんな強敵が現れてもとにかく「勝つこと」それが以降の シリーズの命題になって行ったのでした。



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